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2017/12/20

【装丁】 詩流久(しるく)五行歌集 『白無垢を着て』

さいたま在住の五行歌の会同人、詩流久さんの五行歌集の装丁を担当させていただいた。
前回の松山さんのように、詩流久さんも、五行歌を絵手紙で描いた作品をたくさん持ってきてくださった。
いろいろ見ていく中で、お地蔵さんの絵をカバーに使いたいとのこと。
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ちなみに大きいのが詩流久さんで、隣でちいちゃくニコニコしているのが旦那さんらしい。
タイトルも、歌の中から『白無垢を着て』と決まったので、和風、花嫁、結婚式、などのイメージを膨らませた。
墨絵ふうの優しい絵がらなので、フォントも筆文字に。
絵の中の緑をアクセントにした。
(クリスマスカラーでもある)

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表紙は赤。この歌集は愛にあふれている。情熱にあふれている。
白無垢を脱いだ体には、赤いハートが燃えているのだ。

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見返しは金屏風のイメージで新だん紙きららの「砂金」。派手すぎないきらびきが、華やかさを添える。
扉は、シンプルに筆文字のみ。紙は、新だん紙の白でテクスチャーを左右揃える。
うっすらと口絵が透けてみえる。
口絵は五行歌入りの絵手紙で、7枚。著者直筆のものを取り込んでいる。
コートのつるつるした紙ではなく、紙の風合いを楽しめるモデラトーンを。

わかりやすく、正直で、情に溢れた歌たち。
介護の歌は、当事者ならではの苦悩や迷いや祈りを感じる。
夫君を歌った歌は、愛情に溢れている。あとがきによれば高校の同級生という。
長い年月を仲良く、支え合って病を乗り越える様子も力にあふれている。
命を精一杯輝かせている作者がとてもまぶしい。

【書誌情報】
書 名◇『白無垢を着て』
著 者◇詩流久(しるく)
四六判変型・上製・302頁+巻頭カラー口絵8P
定価1,500円+税
発行日:2017年12月12日
ISBN978-4-88208-153-1


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