Peace Hiroshima 2017
今年で10回目になるという都内で開かれている「Peace Hiroshima2017」に参加してきました。
音楽やアート、被爆者のお話しを通じ、原爆犠牲者への追悼を行い、平和や命に思いをよせるイベントとなっていた。
今回は朗読劇「朗読原爆詩集」として、idenshi195というグループが上演。原作は峠三吉氏の「原爆詩集」。
峠三吉は、28歳のときに爆心地から3kmで被爆し、『原爆詩集』を自費出版したという。(wikipediaより)
この「原爆詩集」というのを私は初めて知った。調べると青空文庫にも入っているので、興味ある方はぜひ読んでいただきたい。まさに歴史の語り部、重く、痛々しく、辛い詩である。
今回の朗読劇では、脚本・演出の髙橋郁子氏のもと、上畑正和氏の即興ピアノのメロディーにのせ、12名の若者が語り、演技した。
劇のあとのトークで、髙橋郁子氏が、詩が重たいものなのでどう表現するか、工夫した。ピアノの演奏を合わせることで、癒しと鎮魂をもたらした、と語った。
とても素晴らしかった。
被爆者の上田紘治氏は、3歳に入市被爆したという。入市被ばくとは、原爆が投下された後、8月20日までに、爆心地からおおむね2キロ以内に入った人のことをさすという。(これも知らなかった)
いろんな場所で講演などされて、核廃絶運動をされているそうだ。
「ヒバクシャ国際署名」も集めているそうで、国連に核兵器を禁止し、廃絶するための署名運動という。
朗読劇を見て、ある日、いつもと同じような朝を過ごしていた人々が、一瞬のうちにすべてを失う惨さを見せつけられた。こんなこと、許されないと思いを強くした。
ロビーに被爆者の絵、というのが展示されていた。
川や井戸で死んでる人の絵。体の皮がびろびろはがれながら歩いてる人の絵。
階段の一段一段全部に人が倒れている絵。素人の絵で稚拙なのが救いだ。
上手でリアルな絵だったら、残酷過ぎて吐きそうだ。
文字も書いてある。みんな「水、水」と水を欲しがるのだが、水をあげると死んでしまうのであげられなかったと。
たぶんあげてもあげなくても死んでしまうのだと思う。これを思い出してよく描いたものだ。
どうしても描き残しておこうという勇気の絵だった。
せっかくこれを見たのだからと思って、署名もしてきた。
核兵器は、一瞬で何十万人の命を奪う。
これは止めなければいけないと思った。
広島の被爆者の思いを、むだにしてはいけないと思った。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント