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2017/03/01

【装丁】 河田日出子五行歌集 『机と椅子』

久しぶりに、自費出版歌集の装丁を担当した。
著者の河田さんは、中学生の頃から詩作をはじめ、仕事をしながら自分の働いたお金で、30歳で大学へ進学された。
三十代から意識して文芸と向き合い、小説や随筆、詩、五行歌と創作活動を続けていらっしゃる。

タイトルは『机と椅子』。古い詩歌の師であり同朋である草壁先生がつけた。
勉強家でまっすぐな河田さんにぴったりのタイトルである。
装丁のご希望をお聞きした時にでてきたのは、「(同じ大きさできちんと並んだ)水玉」であった。そして「黄色」が大好きと。
この2つの要素を中心にデザインを考えた。

S2017

表紙や扉に「机と椅子」のモチーフを入れたいとあれこれスケッチしていくうちに、イニシャルになることに気付いた。Hideko KAWATA、hKのイニシャルを机と椅子に組み込んで扉にした。

S2017_2

表紙は、後ろの下側に小さ目に扉と同じ「机と椅子」マークを。

S2017_3

色数をしぼり、黄・緑・白・黒で構成した。
著者の色の好みを尊重して、明るくはっきりとした印象の春らしい本になった。
やはり好きな物、というのは、その人自身をどこか投影しているものなのかもしれない。

巻末のアルバムページに収められた、若かりし著者の見るものをはっとするほどの美貌に感心しつつ、この文芸への真面目な取り組みや、夫君への愛の歌がさらに深みを増す気がした。
自分を見つめる正直な心の歌の著者は、これからも「やはり、死ぬまで書くべきなのであろう」とはしがきに綴られている。
私たち、後輩にその背なをしっかり見せてくれながら、この道を歩まれることと信じる。

【書誌情報】
著者:河田日出子(かわた・ひでこ)
書名:『机と椅子』

四六判・並製・246頁
ISBN978-4-88208-145-6
定価1,500円+税
発行日:2016年3月13日


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