「いいよ」と「あとで」
子どもの頃、近所の友だちを誘う時、家の前に立って、
「あ〜そ〜ぼ〜」
と声をかけた。
すると家の中から、
「い〜い〜よ〜」
または、
「あ〜と〜で〜」
と返事がくる。
いいよ、なら待ってると友だちは外に出てくる。
あとで、なら違う友だちのところへ行くか、家にもどるか、別の場所をさがす。
理由は問わない。
お腹が痛いのか、今読んでる漫画を読みたいのか、単に気が乗らないときでも「あとで」は使える。
言われた方も、理由を気にしない。
あとで、は、数時間後ではなく、その日はだめということ。
別の方にすぐ切り替える。
「あそぼ」と「いいよ」と「あとで」は、イントネーションが一緒だ。
中・高・中、真ん中だけが高くて、それぞれゆっくり伸ばす。
私の住んでるところだけなのか、下町全般なのかはさだかでない。
(※注 これを書いた後思い出したが、「山口さんちのツトム君」の中で「あとで」が出てきた。)
今思うと、さっぱりしてていいなーと思う。
大人が使える、「あとで」ってどんな言葉があるのかな、と思った。
「ちょっと今回は都合が悪いので、また声をかけてくださいね」
みたいな。
「ではまたね〜」
とか。
いずれにせよ、断るときには次のときにはあそぼうね、というやさしさが大事なんだなと思った。
それを、本当の気持ちと一致して使いたいけど、そうじゃないときも言うかもしれない。
社交辞令ってやつ。
私はなるべく社交辞令を排したい。だから冷たいと思われてるかもしれない。
でもさっぱりしていていいじゃん。
それはきっと、「あとで」「いいよ」で育ったからなのかも、と思った。
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