【観劇】 第二回「演劇早慶戦」
テーマは「平成のシェイクスピア」、1日2回公演の夜の部に行ってきました。
演劇早慶戦って耳慣れないと思ったら、まだ第二回だそうです。
公式サイトはこちら
(以下芝居の中身にふれています。ネタばれ注意です)
先攻後攻をいきなりジャンケンで決めたのでびっくり。大道具の準備、今から?!
ジャンケンは慶応が勝ち、昼の部後攻だったので、同じく後攻を選んだ。
受付でもらったチラシに、投票用紙があり、観客が3つの観点からどちらがよかったか選び、最後に発表があるという。
◇早稲田大学 「青の楽園」◇
舞台は人里離れた山の飯場。住人はどうやら犯罪者のようす。
新しく入ったわけありそうな「よっちゃん」の登場から、飯場のバランスがくずれてゆく。
舞台にたくさん足場のようなものが組まれて、ダイナミックに駆けあがったり、転げ落ちたり、体を張った演技。
ただ、セリフ回しが早口で、何を言ってるのか聞き取れないことが多々あった。
よっちゃんはともかく、新入りが入るたび繰り返されること、でもなぜ残る人たちがいるのか、全体的な状況がいまひとつ掴めなくて、けっきょく最後までよくわからなかった、というのが正直な感想。
女は、人形の化身だとしても、獅子舞はなんだったんだろう?
シェークスピア作品には、よく亡霊の類がでてくるが、そういうものだったのか?
1人ひとりの役者の演技力は高かったような気がする。ストップモーションで固まったシーンはみごと。
いったん死んだようだった班長も。運動能力や踊りも。
でも、何を伝えたかったのかが私には難しくて掴みそこねてしまった。
結局ここを出ても、待ってるのは同じ毎日の暮らし・・・・。その虚無感だけはわかったのだけど・・・。
◇慶応大学「ロミオとジュリエット/ロミオとジュリエットみたいなの」
(大道具の足場みたいなのは、共通していたのね)
幕あけはロミオとジュリエットの出会いのシーンから始まり、恋に落ち、逃げようとするが・・・いつのまにか違う展開に・・・とここで暗転。これは前ふりだった。(うまいねぇ)
舞台は、大学紛争時代。機動隊勤務の彼と、学生運動側の彼女。どうやら「作戦」で彼女(なぜか盲人?)はスパイとして同棲しているらしいのだけど。学生運動を進めるため、女子大生は体で奉仕して同士を募っていた。
その中で、作戦なのか愛なのかにもだえ苦しむ。
舞台から引き裂かれそうな苦しみと、愛なのか性なのか、服従なのか自立なのか、いろんな相対するものが渦巻いてびりびりと伝わってきた。気が付いたら涙がこぼれていた。
すばらしかったです。
わたしは早稲田側の応援のつもりで行ったのですけど、今回は、3つの観点すべて慶応に投票しました。
早稲田が登場人物わずかに8人に対して、慶応側が舞台ボリュームいっぱいの群舞など厚みがあったし、内容もわかりやすかった。いいたいこと、主題が、これが私たちの描く「ロミオとジュリエット」だよ、というメッセージがずどんと伝わったところが強かったんじゃないでしょうか。
結果も、すべて慶応側の勝利でした。
早稲田ひとつ見せられたら、それなりに受け止めただろうけど、比較するというのは厳しいものですね。
ぜひ、リベンジしてくれることを!
舞台を支えた多くのスタッフのみなさまも、お疲れさまでした。
ありがとうございました。
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