【読書ノート】 芳川未朋五行歌集『く、』
今回は、先日刊行された熊本の芳川未朋さんの五行歌集「く、」を紹介したい。
『く、』! この斬新なタイトル。作品の一部からとられたこの音が、なかなか端的に歌集を象徴してる気がする。
装丁は芳川さんのパートナーでデザイナーの吉川利夫さん。
判型もちょっと小ぶりで、赤と黒のコントラストがビビッドでスタイリッシュ。表紙は、白と黒のコントラスト。すてき。
と、ついつい装丁の話になってしまうが、いやいや中身もすばらしい。
芳川さんの歌は、だれしもが目にしてるものを、芳川さんだけの言葉、表現で鮮やかに切り取ってみせる。うーむ、うーむと唸る。「うまい・・・」とため息がでる。「やられた!」と額を打ち付ける。
誰しも一度は見てる風景だと思う。言われてみれば、「なるほど~!」と感心させられ、歌の仕上がりの絶妙さにうなる、となるわけです。
コンパクトな外観に、ぎゅっと濃縮された感性がつまってます。
税別で1000円。おすすめです!
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