【装丁】下濱和子さん五行歌集『恋物語』
下濱さんは、大阪堺市、堺泉北五行歌会の代表様です。
打ち合わせには、大阪から足を運んでくださり、好みをうかがって決めていきました。
幾何学模様がお好き、シンプルなデザインをというリクエストと、下濱さんの作品の洗練されたイメージからこんなデザインをしてみました。
タイトルは、『恋物語』ですが、ラブラブの恋とは違うので、恋っぽくなく地味目にしてほしいとの課題でした。
紙は温かみのある、タント。
帯も通常のコート紙ではなく、マットな紙で。
帯に草壁先生の跋があるのですが、「宝石店のショーウィンドウ」のような歌集と評されているとおり、シャープでキラキラで、でも派手すぎず、なイメージを出してみました。
表紙は、お好きだという水色で。
写真右側、カバーの端を後ろに折り込むところを「袖」といいますが、この折り目が、模様の中心になるか、最後までどきどきしました。仕上がってみたとき、ちょっとほろっときました・・・。
本扉。押さえておくのに、くまちゃんに手伝ってもらいました。
扉はカバーのニュアンスを継承しつつ、扉っぽい装飾にしました。こちらもマットな紙。
恋の雰囲気をほんのり伝えるかなり抑えたアザミ色の見返しをセレクト。
作品をひきたてる力になれたとしたら、それが装丁するものの一番の喜びです。
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