伊香保温泉旅行
9月10日から11日にかけて、伊香保温泉に行ってきました。
この旅行、ほんとは、夫の誕生日に合わせて3月12日に予約していたものでした。ご存じのとおり、前日に大震災がありキャンセルになってしまったので、もう一回やり直そうとリベンジ旅行です。
11日誕生日の娘がオケの合宿になったので、夫と二人で行くことに。
最初は、JR渋川駅で降りてからバスでグリーン牧場へ。
伊香保の宿に泊まると、グリーン牧場の入場料が無料になるサービスがあったので立ち寄りました。
おりしも、ハロウィン祭。受付のお姉さんが三角帽子に、マントを着てました
園内にかぼちゃのディスプレイも。
牧場ですので、牛、羊、ヤギ、うさぎさんなどたくさん動物がいて癒されます。ダッシュ村のやぎさんも避難しているようでした。
なんだモゥ。見るなよモゥ。
シープドッグショウは子どもたちに大人気。羊の毛刈りも見せます。
お昼は、牧場ですませて、一番奥にある、ハラミュージアムアークへ。
実はこの美術館、冬期は休館になってしまうので、3月の計画時には見られないはずでした。今回日にちをずらしたので、訪問がかない満足です。
緑豊かな美しい山の中腹にひろびろとした芝生のスペースに、屋外展示が点在。
建物は三角屋根から自然光を取り入れた、モダンなものでした。
私たちが見たのは、9月11日までの「この世界には色がある─原美術館コレクション展」で、現代アートを堪能しました。
一番衝撃を受けたのは、束芋「真夜中の海」というビデオ作品。
部屋の前に暗幕があり、「人によっては不愉快な気分を持つ可能性がある」なんとかかんとかという注意書きがどきりとさせる。
重たいカーテンをめくって暗室へ足を踏み入れると、いきなりモノクロの波が襲いかかってきた。
くわしくはもったいないので?秘密。
束芋氏らしい、生臭さと生命力に満ちた世界観に胸が高鳴った。
さすがです・・・。
お天気に恵まれ、いやむしろカンカン照りで歩きまわってへとへとになって宿へ。
ちょっと休んでから、有名な石段街を散策して、伊香保神社へお参り。
街全体がレトロです。
温泉や夕食を楽しんで一日目終了。
ここの夢二代表作「黒船屋」は、夢二の誕生日9月16日を中心に一年で2週間しか公開されない。
しかも、事前に予約が必要で、これに申し込んでおいた。(9月に延期にしてよかった)
本館、新館、別館と建物がいくつかあり、大正昭和にちなんだ硝子工芸や、オルゴール、手書きの百人一首などこだわりの品々を見学できる。
オルゴールも硝子コレクションも係の案内がついて解説してくれる。
夢二の作品は、本館に集まっている。
絵画をはじめ、装丁した雑誌の表紙、本、デッサン帳、書簡、原稿などさまざまなものが一堂に会する。
夢二が活躍しているころからの、支援者だったコレクションがたくさん集まっているので、保存状態もよくまさに圧巻。「すごいすごい」の連発。夢二ファンならもう鼻血モンである。
恋多き男として有名な夢二だが、彦乃への愛は彦乃と引き裂かれて25歳の若さで結核でなくなってからも、ずっと愛し続けていたことがうかがわれた。
最後に「黒船屋」特別公開のこと。
本館3階に黒塗りの蔵の扉のようなものがあり、その奥が「黒船館」となっている。
案内は、木暮館長自らおでまし。
いろいろこの作品に関するお話を聞いて勉強?してから、ようやくふすまの奥にある掛け軸になった「黒船屋」とご対面である。
この作品、予想していたより大きい。長さ150cmほどある。色彩配置、構図、いろんなものが計算されて成り立っている。モデルは彦乃25歳。大きめに描いた手の白さと、真っ黒な猫のコントラストが鮮やか。
このときには、もう彦乃は結核で入院して会えない状態だったと言う。
そのような背景を知ると、このさびしそうな表情が切ない。
せっかく伊香保まで行くのなら、この「黒船屋」が見られるときを選ぶのをおすすめします。
売店で絵ハガキとてぬぐいを買いました。
右上のバードクリップは、ハラミュージアムで。はがきを飾るのにばっちりです。
まだ都内の夢二美術館へ行ってないので、それにも行かなくちゃ?!
ほんとに魅力的です。夢二さんって人は。
のんびりしつつ、充実の旅でした。おわり。
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コメント
◇Kikkoroさま
うふふ~。彼がけっこう旅行が好きなので、計画も全部たててもらって私は行くだけ~♪
夢二は美人画よりもグラフィックデザインがすき。
装丁、小物の意匠なんかがぐっときます。
いろいろ知るとやっぱり純粋で、魅力的なひと。
しかし、kikkoroさんの旅のカバー率は高いなぁ(笑) こちらこそ、メッセージありがとうございました。
投稿: しづく | 2011/09/19 09:34
ご主人との旅行なんて、素敵ねえ。
伊香保は石段の町。からころと下駄を鳴らしてそぞろ歩きをしたい町。
私は伊香保といえば社員旅行の思い出しかありませんが。(笑)
(たいていの近場の温泉はほぼ社員旅行で行きつくしたかも?)
夢二も別段好きでもなかったので、(情が濃すぎるよ~~)
「別に~」って感じで入ったのですが、
実際に見ると違いましたね。
装丁家としてもすばらしいことがわかったし、
意外と理性的?(絵からのイメージと違い)なのにも驚いたような記憶が。
建物も良かった。
写真も懐かしかった~。ありがとう!
投稿: kikkoro | 2011/09/18 17:24