【装丁】叶静游氏五行歌集 『旅-寛容の世界-』
叶静游さんの歌集がとうとう出来上がった。
歌の原稿をいただいて、切り張りで豆本を作って打ち合わせたのが4月なので、ずいぶんかかってしまった。
今回、奥様の旅の写真と組み合わせて本にしたいということで、片面カラー印刷の割り付けで構成した。
前文8頁は両面モノクロ、64P*3章は、片面スミ片面カラーで、全200頁。
草壁先生が選をしてくれた歌を、写真との組み合わせ、ストーリー、配色などを考慮しながらレイアウトするというかなり悩ましい作業になった。(そうなんです。今回装丁だけじゃなく、先生や純ちゃんに手伝ってもらいながら本文のレイアウトもしたのです)
まずは片面でカラーにする頁の確認から(笑)。レイアウト表をつくって歌と写真の配置を決めていった。
歌と写真の場所があってないといけないので、著者との確認のほか、地図やガイドブックなどで裏付け調査。もちろん固有名詞の表記も確認する。
写真や歌の配置もときどきはリズムを変えて、単調にならないように、歌の流れが変わるときに写真の雰囲気も変えてと楽しくも苦しく悩む。
インド洋の章は先生に手伝ってもらって、ようやく割り付けが完成した。ひゃっほう!
ようやく装丁の話し。
もちろん美しい写真が選び放題なので、カバーは彩の組み合わせでなるべくたくさん入れようとフィルム形式にした。本文でレイアウトの都合使えなかった写真も、カバーに数枚入れた。
帯文に草壁先生。濃いめのグリーンできりっと!
表紙はクリーム色に、グリーンの特色、花ギレ、しおり共グリーンでコーディネイト。見返しは、一作目『大切な時間』とおそろいの新だん紙。和紙のようなてざわりが、温かい。
本文用紙は、カラーののりと、ペラペラにならないよう印刷所さんからの助言で「微塗工紙」を使った。白さも十分で色が映え、高級感が出たので大成功。
本扉は、カバータイトルの赤い文字から、赤一色のグラデーションにしてみました。
旅行先がすべて海外だったため、全体的に洋風なイメージでまとめています。
苦労した本だったので、出来上がりがほんとうにうれしかった!!
井椎しづく渾身の作なので、ぜひ手に取ってもらえたらうれしいです。
(いつもどの仕事も全力投球してますけどね、もちろん)
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