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2008/09/27

アート散歩のつぶやき

街に出て、駅を歩いて、電車に乗ったりしてると
ポスターやらシールやら看板矢印
どんどん目に飛び込んできて
目が回りそうになる

あれもこれも
色と形でデザインされていて
あれもこれも

絶対音感を持つ人が
町の雑音が苦痛だと聞いたことがある
ちょっと似てるかな
違うかな


ある過敏さをもって接すると
町中が凶器になる

そういうときは
自分のセンサーをニブくするのだ

見すぎない感じすぎないため

特別なところでだけ
自分のセンサーをMAXにする

いつもはMINIMUMにしてる

いろんな人の作品を見てると
ひとつひとつ違うことばで話しかけてくるから
わたしは外国にいるみたいになる

話しかけないで

わたしから感じさせて

ぐるぐる歩き回る

意味はあまり考えずに

感じることが無意識の意味を読み取っていると
信じているから


わたしはきれいな色が好き

正確には
色と色とのうつくしいハーモニーが好き

形とは
色の面積だ

ある種の配色が完璧なことを知っている

でも色の組み合わせは無限にあって
何度でもはっとさせられる

ことばでは表せない何か

それがいちばんわたしを自由にしてくれる

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第72回新制作展2008-国立新美術館

2008.9.17-9.29(最終日は14:00終了)

六本木の国立新美術館へ。
実は、この美術館、初めて行く。
故黒川紀章氏設計のモダンな建築。ひろびろとしたスペースが気持ちいい。

『すぐ書ける五行歌』で、作品を使わせていただいた置鮎早智枝さんが「新制作展」の公募で入選されて作品がでているというので、見に行った。チケットも一枚送っていただけたので、ありがたく使わせていただいた。

国立新美術館では、3つの展示を同時に行っていてその広さに驚いた。
新制作展だけでも、1F-3Fを使って、2F,3Fだけで23、22ブースがあり、それぞれ2m強四方の大きさのキャンバスが6-7つはいっている。作品数、作家数がすごく多くて最終日に近いこともあり、たくさんの人でにぎわっていた。
1Fは、スペースデザインと彫刻。
スペースデザインは、おもしろく興味深いものが多かった。とにかくでっかくつくるもの?
スケールの大きさが気持ちいい。

彫刻は、デッサンをするようになったのでつい体のラインを見てしまう。
みんなうまい。よくこんなバランスがとれると感心してしまう。

絵画はどれも大きなキャンバスの力作ぞろい。
80%くらい抽象画。

置鮎さんの作品は、3Fの一番奥のスペースにあった。
油彩、あるいはアクリル絵の具なのだろうか。画材はよくわからない。
ブルーを基調にしたベースに、光のリボンが踊っているような抽象絵画であった。
墨絵とは全く違う作品。
寒色なのに冷たく感じないのは、ラインの流麗さなのか。

たまにイスに座って休みながら、全部の作品を見て回った。
人が作品をつくるエネルギーが、みてるわたしへ充電されるような気がした。


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2008/09/23

突然の訃報

昨日の朝、携帯に届いたメールから、ひとつの訃報を知った。

五行歌の同人の方だった。
歌会代表や講座の講師もされ、介護施設の理事長として東奔西走されていた方だった。
過労だったのだろう。
路上で倒れてそのまま病院で亡くなられたと聞く。

こんなことってあるんだ・・・。
けして親しかったわけではないが、お人柄の誠実さ、五行歌作品の実直さをひしひしと感じる方だった。
歌がふだんの信条や、行動、生きる姿勢そのままだったように思う。

もっと歌のうまい人はいっぱいいるかもしれない。
でも、自分の生身とぴったり裏打ちされたことばの真剣さを見たとき、「うまいってなんだ?」「どれほどのこと?」と思わされる。
自分だけしか書けない、自分の軌跡の歌には、わたしは敬意をはらいたい。

悲しいです。
松本孝博様
天国で、ゆっくりお休みください。

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2008/09/20

【装丁】 『すぐ書ける五行歌』

ようやく見本が届きました。月末までには流通しそうです。
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『五行歌を始める人のために』(市井社刊)や『五行歌入門』(東京堂出版)が絶版になってしまい、入門書と呼べるものが『飛鳥の断崖』のみになってしまっていた。
初心者向けの五行歌入門書が待たれて久しかったので、待望の一冊といえる。

タイトルは『すぐ書ける五行歌』と、とっつきやすいものなのだが、奥も深いので装丁はあまり軽くしないでおこうと考えていた。
今年の国際ブックフェアで、置鮎(おきあい)早智枝さんの墨絵作品に出会い、ほれこんでいた。装丁に使いたいと思って温めていたので、コンタクトをとり交渉して作品を使わせていただけることになった。
墨のコントラスト、ぱっとひらいた手の5のイメージ。
まずはカバーに、作品が一番映える形で。

カバーをとった表紙にお楽しみのデザインを入れるのは、本好きの性である。
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「すぐ書ける」イメージを、スラスラと流れるような曲線で表現してみた。手のモチーフをワッペン風に入れた。
カバーの使っている色味が多めなので、表紙はシンプルにグレースケール1色にする。
スミ1色でどれだけデザインできるかのチャレンジでもあった。

帯は、置鮎さんの作品のアクセントカラーである朱に近い赤で。
重たい赤にしてしまうと、全体が重くなってしまうので、明るくしたかった。

見返しは、あさぎ色。本扉は、画像処理でグレースケールにしたものを大きく使ってみた。
カバーは、どうもこじんまりと納めてしまったので、大小のめりはりをつけた。
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置鮎さんのおかげですてきな装丁に仕上がったと思います。
ありがとうございました。

市井社から本体価格、1,100円です。
月末くらいから書店やネットから注文できると思います。
よろしくお願いいたします。

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2008/09/14

液晶絵画 Still/motion

恵比寿にある東京都写真美術館へ、液晶絵画展を見に行ってきた。

高精度の液晶ディスプレイ(SHARPのAQUOS)を使って、絵画的な映像表現をするという新しい試み。
今までも、美術の展示で、ビデオ映像のようなものはあった。
それらとどう違うのか、どういう試みなのか。よくわからないまま部屋に入る。

印象的だった作品は、千住博氏の「水の森」。
液晶ディスプレイを立て置きにし、さらに屏風状にならべ、さながら微かに動く屏風絵のよう。
森と足もとに水がゆらゆらと波立っている。
じっとみていると、さわさわと木々も風にゆっくりそよいでいる。
全体は水墨画のように、モノトーン。静かで癒される映像だった。

ドミニク・レイマンの作品は、大きな画面下半分に、首がない裸の男が後ろでに縛られている後姿。
上の空間は、よくみると5秒くらい前の見ている人の映像が映りこんでいる。
後ろ手の男も、ときどき手を動かす。
作品の中に、自分が入り込むのがおもしろい。

そのほか、果物が徐々に腐ってかびていくようすや、アニメのような映像。
やなぎみわの、仮面をつけた少女の心象風景を描いたような4枚のディスプレイ。

鷹野隆大の「電動ぱらぱら」は、男女が服を脱いでいくシーンが上半身と下半身にわかれて何人もシャッフルされて展開していく。上の映像と下の映像がばらばらなので、服や指輪などで、さっきのあの人かなと想像する。
モデルさんがそれぞれチャーミングで、きれいでみとれる。男性の陰部にはモザイクのラインが入っていた。
裸好き?としては、すごく見とれる映像だった。
男の体も、女の体も、あまり違わないような気になってくる。

楊福東(ヤン・フードン)の作品は、数台のディスプレイを使って、それぞれ中国の農村の別の映像を流している。ときどきつながってるのだが、部屋全体に配置された映像をみていると、中国の広さと、簡易なくらしぶりの中をのぞきこんでいるような気がする。

パンフレットに大きく出ているのは、森村泰昌「フェルメール研究」の中の、『真珠の耳飾りの少女』の写真だ。
フェルメールのアトリエの一部を再現したスペースがあり、使われている椅子やテーブル、絵の具、キャンバスがある。映像は、がらんとしたアトリエに、モデルが現れ、フェルメールの仕事をしてる姿を現れ、さらにそれを後ろから写真をとるフェルメールがでてくる。登場する人物は、すべて森村氏の扮装による。

ビデオ映像のようなものを見ると、液晶絵画? と思ってしまう。
千住氏のような微妙な違い、ゆらぎの動き、やなぎさんのようなストップモーションのようなゆっくりとした動きのほうが、より新鮮味を感じた。

薄型でキャンバスや額のように、壁にかけられること、明るい部屋でもきれいに見えること。
そこへビデオアート作品を流すことで、液晶絵画というジャンルになったのだろう。
液晶ディスプレイというハードウェアと、映像というソフトウエアが分離した。
ソフトウエアを入れ替えると、そこには、また違う絵画(映像)が呼び出される。

映画でもなく、セリフもなく、音楽の力もほとんど使われない。
ストイックな映像表現。
不思議で、めずらしい展示会であった。

ビデオ映像も多いせいか、ひとつひとつ見るのに時間がかかり、全部みると、ふらふらになった。
見に行かれる方は、時間の余裕を持たれることをおすすめします。

写美では、10月13日(月・祝)までです。

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2008/09/07

デッサン教室3回目、恋話の夕べ

6日の土曜日、ひさびさのデッサン教室へ。

なんだか鉛筆の持ち方を忘れてしまった・・・。
うまく手が動いてくれない。

モデルさんは女性。でも、今回なんだかポーズがちょっとずつ動いて変わってしまう人だった。
さっき描いたラインが、今度は見え方が変わってしまう。
うーむ。これはどうしたものか。

何枚か書いたけど、納得できるものなし。
1枚だけ、文化祭の展示用に描いたものが、まだましだったかな。
父母デッサン教室コーナーに展示されるらしい。
名前の札を出すと、生徒(子)にいじめられると不評だったことから、無記名で。
作品に小さくサインのみ。

デッサン教室の最後のパートは早引きして、小岩へ向かう。
恋話(こいわ)をテーマにした五行歌の公募の入賞作品発表会があったので、カメラマン?として参加。
最優秀の方は、茨城からかけつけてくれた20代の女性。
発表も、大きな屏風を作ってくださり、水源純ちゃんから賞状の授与があった。
集まってくださった皆さんに、五行歌の紹介と作品例をみていただけて、よかったと思う。
来年は、地元の応募がもっと増えるといいなぁ。
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2008/09/06

織物の魔力

アルバム、やっと完成。
最後の写真をどうしようと悩んで、おみやげに買った布製品にしました。

そうそう、チェンマイのコットン製品のお店Earth Toneのサイトがみつかったので、追記しておきます。
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色が天然染料だと思う。やさしくて、肌ざわりのいい素材。ねじって商品をストックしているのがおもしろいです。
最初、毛糸かと思いました・・・。

ロイクロー通りあこがれていて店、PA KER YAW(パーカーヨー)で買ったシルクのストールくらいの大きさの織物。
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お値段は、1200Bの値札を、他にも買い物して、キャッシュで払うと交渉した結果、1000B(約3400円)。
60cm*150cmくらいなので、ブラウスにはちょっと足りないかな・・・。

それにしても、使われている配色、デザイン、すべてが凝っていてうっとりする。
しばらくはそのままストールとして使うのもいいかもしれない。

一本一本の糸を紡ぐ人。
糸を染める人。
一本一本織り機で織る人。

そういった人たちの暮らしを想像してみる。
布を愛でて思いの旅に出る。

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