鹿の目から始まるしびれる瞳について
高橋尚子、残念だった。
途中棄権するかと思ってたけど、完走したみたいだし、引退するかなと思っていたけど、「続けたい」と言った。
いいことだ。
万城目学原作の、フジTVでやってる「鹿男あをによし」を毎週録画しながら見ている。
ドラマそのものもおもしろいのだが、エンディング・テーマがいい。
思わず口ずさんでしまう。「タ・タ・タタタラ・タター♪」
そしてなりより、圧巻なのは鹿の群走。
一点を見つめて走る鹿の目。
あの目がいい。
鹿といえば、奈良ではないが、宮島へいったときに鹿せんべいを買って、手にした瞬間の衝撃。
周りにいた鹿に一瞬にしてスイッチが入り、みるみる取り囲まれて、逃げ回ることになった。
なぜ逃げるかは、あそこで鹿せんべいを持った人でないとわからない。
鹿はせんべいしか見ていない。
それが、何十頭もいるのだから、スキャンダルを起こしたトップスターのように?もみくちゃ状態になるのだ。
せんべい VS 自分(鹿)。
純度100%の欲望の目だ。
先日NHKで、「激流中国 上海から先生がやってきた~貧困の村で~」を見た。(くわしくはリンクを)
貧しい環境の中で、朝から夜中まで勉強しつづける子どもたち。
先生を見つめる、刺すような視線。
「ああ、」と思った。
おなじ目だ。
自分の心の底から生まれる純度100%の欲望とは、何とうつくしいのだろう。
何と強いのだろう。
誰かのためとか、人がどう思うかとか、そんなことすべてをとっぱらった強さ。
しびれた。
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コメント
◇グランさん
「学ぶことへの一途さ」。そうなんですよね。
その燃えるような意欲にうたれます。
日本は恵まれすぎて、選択肢が多くて、わからなくなってしまってるんじゃないでしょうか。
いま、重松清さんの『青い鳥』という本を読んでいますが、学校、先生、友達、いじめをテーマにある方向性をしめしてくれて、とにかく感動ものです。
おとな、がどうふるまうか。こどもは見抜いてきますから、背中をしゃんとしなくてはと思います。
投稿: しづく | 2008/03/13 23:11
「鹿男あをによし」のドラマ2,3回みました。
鹿の目。
私も、可愛いと思っていました。最近悪い話シカ聴かないけど、やっぱりディズニーの「子鹿のバンビ」と同じつぶらな瞳をしているな、と思いながらみました。
別な番組のようですが、私も中国の奥地に住む一家の、娘を学校へ行かすことへの親の熱望と子への期待、それを一身に受けてひたすら学ぼうとする子の姿をとらえたものを見ました。
学校そのものが電気もないようなところでした。
朝日とともに子らは教室で学び、小さな黒板は使い古したもの。
環境すら整っていません。
でも、このままなら日本はいつか抜かされると思いました。
「学ぶことへの一途さ」がありませんもの。
視点が学ぶこと(受験だけではなく)へ定まれば、いじめなんて減っていくと思います。
これから地崩れのように、ダメになっていくのが見えるのは現場だけなのに誰もそこを見ようとしない。親もわが子しか見ていない。
春の足音が聞こえてくるのに、心は寒いです。
投稿: グラン | 2008/03/10 22:23