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2008/02/05

読書ノート 『陰日向に咲く』

劇団ひとり著、幻冬舎 2006

娘が友達にすすめられて、借りてきた。

作者は芸人であるが、この作品は彼が芸人であるがゆえの才能が開花した傑作だと思った。

主人公が異なる5つの短編がオニムバスとして構成されている。
あちこちに覗くのは、他の短編の登場人物。
お互い「陰日向に咲く」ものどうし、人生ですれ違う。
語り口はあくまで軽く、読みやすい。

ある短編は、○○トリックが使われている。推理小説でときどきみかけるだましのテクニック。
そう、全体的に推理小説のような構成力を感じるのだ。
作者は、推理小説をかなり読んでいるとみた。

ひとつひとつの物語の落ちのつけ方にしても、芸の落ちに通じるのか。
登場人物は情けなく、人生の負け組なのに、どこか救いがあって、たくましい。
笑顔を感じて、じんとする。
娘は映画も見に行ったのだが、かなりよかったらしい。

★4つでは足りない。★4.5献上。

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コメント

◇柚月
 映画とはやっぱり少し違うみたいだから、両方楽しめそうだよ。
 1月はお正月休みがあったから、いつもより多めかも。いや、わたしがいかにほかのこと、(家事)をさぼってるかの象徴かも。

投稿: しづく | 2008/02/11 08:39

うちも上の子が観に行って、かなり良かった、泣くよ、お勧め!と言ってました。
先に本読んでみようかな。映画はDVD出てからでも遅くないし♪(岡田くん好きなので大スクリーンも捨てがたい!^^)
それにしても、1月だけでもいっぱい読んでるね~。
えらすぎる。私はやっぱり時間の使い方がヘタだ…。(^^ゞ

投稿: 柚月 | 2008/02/08 22:26

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