オルセー美術館展
~19世紀 芸術家たちの楽園 東京都美術館企画展示室
1/27~4/8までと長い会期だった、オルセー美術館展にやっと行ってきました。
19世紀に生まれたなんとも美しく実り多い作品群。
よく言われる印象派絵画が多くを占めていた。
絵の具の充実もあって、色彩的にとても豊か。作品から「光」を感じるものが多い。
写真のようにうつくしくて、絵の前にたつとその場へ連れて行かれるような、クロード・モネ「アルジャントゥイユの船着場」、エドゥアール・マネ「ブルゴーニュ港の月光」のくっきりとした夜の空間。
同じくマネの「すみれのブーケをつけたベルト・モリゾ」魅惑の黒。
誰の作品か忘れたのだが、ほとんど暗い夜空に、雲だけが明るく描かれた月光。
なぜか「あ~やられた」と思った。
自分が詠いたかった題材を先に詠まれたときと似てる。
「そう、そう、月光ってそうなんだよ!」と作者の肩を揺さぶって訴えたいみたいな。
よく描いてくれました。そこに月が描かれていないのが、すてきだった。
描きたかったのは、「月光」なのだから。
めずらしかったのは、芸術家の生活。アトリエに集う画家仲間やモデルの様子を絵画として残されている。
自画像を見たことがない、有名な芸術家の風貌もここで見受けられる。
「ルノアールってこんな感じの人だったんだ」とわかった。
同じ時期に活躍した画家たちは、おたがいにライバルだったけれど、仲良しでもあったようだ。
カフェにつどって、藝術論を戦わせたりもしたらしい。
そういう刺激も、エネルギーになったんだろうな。
抽象画好きとしては、なんとなく物足りなくもあったけれど、たしかに19世紀後半はいい時代だったなと思った。
そして21世紀に生まれる絵画を含めた芸術は、どういう道を歩むんだろうか。
この不安にまみれた世界を、切り開いて、人々にエネルギーを与えるような、「TARO」は生まれるのだろうか。
あるいは、人々の心に、生きつづけることができるのだろうか。
Be Taro!
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