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2007/03/31

3月みたTV

桜、咲きましたね。
桜は、自分の持ってる蕾を分け隔てなく、いっぺんに咲かせるそのおしげのなさに、毎年のけぞるような感動と涙をくれます。

いろいろ精神的に忙しくしていますが、今日は歌会です。
ちょっとテンションが上がっています。
気持ち的に忙しくても、けっこうTVを見ていたなと思い、ちょっとひっかかったものをまとめてみたりする。
3月だし。(ってか、もっと違うまとめもしろってか。ぶつぶつ)

◇ドラマ:東京タワー
 ご存知大ベストセラーのドラマ。録画して、時間のあるときにちょこちょこ見てました。
 田舎からでてきたお母さんの、包容力と暖かさと愛に、毎回泣きました。
 こんなのいまでもあるのか、あるのか、と心のどこかで疑いながら、気がつくと、どっぷり涙の海につかってた。
 そして、こういう物語がいまの日本に支持されてるってことは、みんなそこに飢えているのだとも。

◇プロフェッショナル 
 曜日が変っても継続してくれてうれしい。
 つい先日みたのは、宮崎駿監督のスペシャル。「自分の脳の中に釣り糸をたらす」ああ、そうだそうだ合点がいった。創作は、自分にもまだ見えてないものを見つけ出すことだと思う。誰もやったことがないこと、答えがないことに挑む気持ちを常に持っている。
 パレットから、水彩ですいすいイメージを描いていく筆運びにみとれた。
 あと、自宅がとてもすてきで、「魔女の宅急便」に出てきた、絵描きの友だちの家に似てると思った。

◇世にも奇妙な物語
 進んでみてたのではなく、家族が見ていたので、しかたなく見るとはなしに本を読みながら見た。
 ひとつだけ、「ふんさち」偏差値のもじりで、雰囲気がいいかの値で、教師の評価と生徒の進路が決まるというなんとも妙な学校。前の学校で学級崩壊にあい、転任してきた女性教師が、「ふんさち」をあげることに熱心なあまり、行動をエスカレートしていく。おちは、さらに薄ら寒いのだが。
 この話は、最初の「東京タワー」と思わず比べてしまう。
 いまの現実は、「奇妙な物語」が多すぎて、「ふんさち」の話は笑えないし、心休まることもない。ああ、そうか、そんなこともあるかもね、って。
 いまのわたしたちが、ほしい物語を考えている。人生も後半のわたしは、「東京タワー」を語ることを選ぶだろう。

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2007/03/21

10代タミフル使用禁止・・・

今朝の新聞トップニュース。
保護者の制止を振り切って、飛び降りた子がいたという。
10代。
インフルエンザB型。
その効果的な治療薬として、タミフル処方。

うちも危なかったんだ。
厳重な刑務所だって、脱走する人は脱走するように、一対一では監視しきれない。
保護者の方の無念がつらい。
同時に、人の生き死にかかわる職業を持つひとたちの、ずっしりとした重いものも感じた。

タミフルだけが原因かどうかはまだ解明されていない。
とにかく子どもがむやみに死ぬのは耐えられない。

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2007/03/18

看守みたいな警備員みたいな

ここ2~3日、娘がせきをしてるなと思っていた。
水曜日の午後、38度5分くらい熱がある。めずらしい。
早ねをさせるが、ちょっとやな予感。

木曜日、39度3分も熱がある。
尋常じゃない。やむなくあちこちに連絡して、9時過ぎに医者にいくと、
「インフルエンザB型」と宣告・・・。おおまいがー!
予想どおり、タミフル処方。他の薬はなぜかない。

昨今のニュースで、タミフルを飲んだ中学生がふらふら飛び降り自殺をしたとか聞いていたため、わたしはこの5日間は、看守というか門番というか警備員のような人になる決意を固める。
あまりうるさいことはできず、なにかに夢中になることもできず、そろそろと、てきどにたたずむひと。

入稿前で仕事もいちばん忙しいときなのに、めんぼくない。
心の中で手を合わせる。

--

その後異常行動?はとくに見受けられないが、「もしや」と思うと何も手につかない。
土日に夫がいてくれて、やっとパソコンもすこしできる。
とおもったら、今度はわたしが微熱がでてきて、胃や背中が痛くて苦しみだした。
昨晩もおかゆ、今朝、バナナ。うつったのかん?
時期がずれるより、一緒にかかって、一緒になおったほうがいいや、と開き直る。
それにしても、医者が休みだ。熱もさほど高くはない。
外は風が強く、寒い。

ぐだぐだの休日。

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2007/03/11

オルセー美術館展

~19世紀 芸術家たちの楽園 東京都美術館企画展示室

1/27~4/8までと長い会期だった、オルセー美術館展にやっと行ってきました。
19世紀に生まれたなんとも美しく実り多い作品群。
よく言われる印象派絵画が多くを占めていた。
絵の具の充実もあって、色彩的にとても豊か。作品から「光」を感じるものが多い。

写真のようにうつくしくて、絵の前にたつとその場へ連れて行かれるような、クロード・モネ「アルジャントゥイユの船着場」、エドゥアール・マネ「ブルゴーニュ港の月光」のくっきりとした夜の空間。
同じくマネの「すみれのブーケをつけたベルト・モリゾ」魅惑の黒。

誰の作品か忘れたのだが、ほとんど暗い夜空に、雲だけが明るく描かれた月光。
なぜか「あ~やられた」と思った。
自分が詠いたかった題材を先に詠まれたときと似てる。
「そう、そう、月光ってそうなんだよ!」と作者の肩を揺さぶって訴えたいみたいな。
よく描いてくれました。そこに月が描かれていないのが、すてきだった。
描きたかったのは、「月光」なのだから。

めずらしかったのは、芸術家の生活。アトリエに集う画家仲間やモデルの様子を絵画として残されている。
自画像を見たことがない、有名な芸術家の風貌もここで見受けられる。
「ルノアールってこんな感じの人だったんだ」とわかった。
同じ時期に活躍した画家たちは、おたがいにライバルだったけれど、仲良しでもあったようだ。
カフェにつどって、藝術論を戦わせたりもしたらしい。
そういう刺激も、エネルギーになったんだろうな。

抽象画好きとしては、なんとなく物足りなくもあったけれど、たしかに19世紀後半はいい時代だったなと思った。
そして21世紀に生まれる絵画を含めた芸術は、どういう道を歩むんだろうか。
この不安にまみれた世界を、切り開いて、人々にエネルギーを与えるような、「TARO」は生まれるのだろうか。
あるいは、人々の心に、生きつづけることができるのだろうか。

Be Taro!

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2007/03/07

田上洋治さん五行歌集『聴こえる』

田上さんのかわいらしい歌集が、できあがった。
Skikoeru
イラストは、知り合いの方に何種類か描いていただいて、気に入ったものを表紙にしたいとお持ちになっていた。
着色がない線描だけだったので、悩みつつ、デザインしてみた。
文字だけは、ポップ文字が合うな、と決めていた。作品から受けるイメージと、お好きな色をきいて色や紙を選んだ。見返しは、ちょっとパンチをきかせてめりはりをつけたかったので、「これしかない!」と推しました。
自然を愛する素朴な歌たちが奏でるこの歌集から、どんなメロディーが「聴こえる」か、手にとってくだされば幸いです。市井社から。

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