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2006/11/28

江戸の誘惑にメロメロ

このところ病院や施設や役所やぐるぐるまわりの、うるおいのない日々だったので、ごほうび。
日曜日は、午前中着付け教室、午後は夫と両国の江戸東京博物館で開催中の、「ボストン美術館所蔵 肉筆浮世絵展 江戸の誘惑」を見に行った。
素晴らしかった・・・・。

改めて葛飾北斎の尋常でない天才ぶりをみせつけられた。
鳳凰図屏風のビビッドさときたら、岡本太郎かと思った。いや、こっちが先だ。
また、北斎の娘の応為(いつも北斎に「オーイ!」と呼ばれていたからとか)。
「三曲合奏図」。
もう、もう、これが浮世絵かと思うほど、斬新なデザイン、構図。
周りでも、絶賛の声があふれていた。

女たちのキモノがうつくしくて、ゆったりほとんど着崩れながら身に着けてる様子。
ほかには勝川春草、鳥文斎栄之などの作品が印象的だった。
浮世絵ファンは、ぜったい見たほうがいい。
これがぜんぶボストンにあるかと思うと、歯軋りしたくなるが、アメリカにあったからこそ、戦火や関東大震災をまぬがれたとも言われている。12月10日まで。

ひょうたんからコマ。
怪我の功名。
あれこれ思い出しながら、今日は父の新しい場所へ入所させてくる。
もうすこしがんばる。

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2006/11/23

近況

ちゃんと食べてます。
列車の飛び乗りとか、点滅赤信号は、やりません、渡りません。
ここで私が倒れたら、大変だから。

介護保険のしくみとか、サービスについて詳しくなりました。

特養=特別養護老人ホームは、介護老人福祉施設というのです。
パンフレットには、介護老人福祉施設と書いてあって、特養とは書いてない。
初めてその名称を知りました。
ここは、終の棲家で、一生いられるところ。

老健=介護老人保健施設 在宅復帰をめざして、入所するところらしいですが、実際特養の待ちの方が入っているそうです。こちらは、3ヶ月から半年の入所期限あり。

母の病院、父の整形、父のかかりつけ病院、特養、老健、姉との打ち合わせ、ケアマネージャーとの打ち合わせ、あれこれめまぐるしく動いてます。(おかげでちょっとダイエット効果が・・・♪)
でも今日、母に会ってきたら、酸素吸入がとれて、点滴もしてなかった。
ちょっと体を起こせて、元気そうでそれが一番うれしかった。
ちょっと光がみえた。
あとは、ないしょにしてる父の骨折が早く直ることを祈っている。

自分に姉がいて、近くに住んでいることがこんなにありがたいことだったのか、と痛感している。
あのとき、母が意識があってわたしに電話できたことに感謝している。
いまは苦しいけど、やれることがあるというのは、きっといいことだ。
できることは、やればいいんだ。

周りに迷惑をかけているのが心苦しいですが、ただただお願いするしかないです。
きっといつか、何かの形で返せるよう、願いつつ・・・・。

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2006/11/10

怒涛の1週間

3日に実家に泊り込み、4日に母をもう一度病院へ連れて行くと、「肺炎」とのこと。
ベッドを探してもらい、入院させました。
その間、姉と交代で、要介護3の父の介護をしながら、6日(月)に、父をショートステイの介護施設へ入所させました。
ところが・・・。水曜日、父がころんで足を痛がってると連絡あり。念のため車椅子で、整形へ連れて行くと「骨折」。
ショートステイ10日単位で綱渡りするか、入院するかまだ未定。

日々のハードルを越えつつ、新たに増えたハードルに立ち向かう日々です。
いきとどかないところも多々ありますが、家族や、まわりの方に支えられております。
死んだおばあちゃん(父の母)も守ってくれてると思います。

「最悪、車椅子生活」と言われたときは、真っ暗になりました。
母は、父を23年介護していて、一回も骨折させたことはありませんでした。
あきらめず、ぜったい立ちあがせる、って決めてます。

言葉は、いりません。
祈りを、ください。

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2006/11/03

ヘルプへ!

実家の母が、高熱でヘルプに入っています。pcがないので不義理します。すみませんがよしなに。〓

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地下鉄に乗って

特別版『地下鉄(メトロ)に乗って』 浅田次郎著、徳間書店 を読んだ。

吉川英治文学新人賞をとったこの初版単行本は1994年だという。
浅田氏の小説家としての路線変更にも大きく影響したというこの作品は、幼いころから小説家をめざしたという物を見たり聞いたりする姿勢、時代の当事者それもすぐれたストーリーテーラーとの出会い、いろんなものが絶妙な調合で産み落とされた傑作だ。

映画化されることによって、この特別版も出されたのかと思うが、本編のあとに、『「地下鉄に乗って」縁起』、と題された書き下ろしエッセイが何本か収録されている。
このエッセイとあわせて小説を読むと、この作品そのものが、私小説の部類に属するもの、特に父へのオマージュだということがわかる。浅田氏の小説家としての軌跡も少しわかる。

物語は、時代の描写の確かさ、それぞれの登場人物の色濃さ、物語を読みながら、自分も共にタイムスリップし、息をつめて目の前のできごとを見せられる。
貧しさや、戦争に翻弄されながらも、生き抜く人々がかっこよくって愛しい。

今の時代に、もう一度読み直す必要がある。きっと誰かが強くそう願って、再販され、映画化もされたような気がする。

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