モダン・パラダイス展 東京国立近代美術館
今朝は、竹橋の東京国立近代美術館に「モダン・パラダイス展」を見に行った。
それほど混んでいない、と聞いていたとおり午前中だったせいもあり、さほどストレスなく見ることができた。
今回は、意外と写真作品が目に付き、それもなかなか新鮮だった。
ジャクスン・ボロックのカットアウト(Cut out)があったのは感激した。
この作品のことがでてくる推理小説を以前読んだことがあり、その本物に出会えたからだった。
一番の圧巻は、藤田嗣治の「血戦ガダルカナル」
かなり大きな油絵で、戦争のさなか描かれた。数人の兵士どおしがつかみ合い、銃を持ち、銃剣をふりかざしているおそろしい絵だ。それを泥のような茶系のベースの色彩の中で、うずもれるように精密に描いている。
じーっとみていると徐々に、これは人の腕、足、顔と判別できて、狂気と恐怖が画面いっぱいにあふれている。
日本画の屏風、「湯女」がぞくぞくといろっぽかった。
もうひとつ舟遊びの絵、(タイトル忘れました)。船にのって着飾った娘たちの着物と、右隅でお盆を拭いている下働きの女性の後姿と着物の差、屋根の上から船をこぎだす男たち。
船の上の華やかな人たちだけでなく、影にいる人たちまで描き込んでいるのはめずらしいなと思った。そこにちゃんと目をやっている作者のやさしさのようなものを感じた。
(☆9/19追記:この屏風は、『隅田河舟遊』 鏑木清方の作品で、常設展示でした。すみません)
いくつかのトルソなど彫像もある。高村光太郎、マイヨールなど。
気に入ったのは、橋本平八「幼児表情」
湯上りなのか、バスタオルのようなものを体にまきつけて、こにくらしい子がちろっと舌を出している。
なんともかわいくて、でこぴんをしたくなる感じだ。
その後、併設しているクイーンアリス・アクアでランチ。ここはいつも人気で並ぶのだが、今日は11:30に行ったら、3組待ちぐらいですぐ入れた。わたしたちの後、急に混んできて、列ができた。入るのなら、11:30くらいがいいおすすめです。パンもころころ豆や穀物みたいなのが入っていておいしい。子羊のバジリコグリルを頼んだが、絶品でした。さすが人気店だけあります。おいしかった!
その後、常設展示も見る。
なんとなく、近代絵画系がモダン・パラダイスへもっていかれてる感じ。
それでも、岸田劉生の坂の絵、(モダンのほうには麗子像があった)南の風の青木繁の影響を思わせる絵(モダンの方には、青木の別の作品があった)など、比較して見られるものもあり、たのしい。
岡本太郎の「燃える人」もまたじっくり見ていたら、「明日の神話」のべろだし雲、とか骸骨、第五福竜丸のモチーフがそのままちりばめられていて、これも神話の流れを受け継いでいることを再確認した。
わたしは、美術館へ行くと、もちろん絵も見るのだが、人もみるのが好きだ。
なんとなく個性的でおしゃれな人が集まってるので、観察してしまう。
とくに、絵の前で直立不動で集中している人がいると目を留める。
それを見たとき、あ、歌を読むときに似てるな、と思った。
作品と対話している。
おのれの中の、さざめく何かを探ろうとしている。
ときおりソファで疲れた足を休めながら、まわりをみながら、またわたしも作品との対話をするのだ。
今日は、相方がいたので、ときどき感想を交わしながらお互い自由に見る。
これよかったね、というのが一緒だと、ちょっとうれしくなったりする。
家にもどると、お手紙が2通、はがきが1通。
はがきは、申し込んでいた着物着付け教室からだった。
これから毎週日曜日の午前中、4ヶ月着付け教室にいくことになった。普段着っぽく着物を着こなせたらいいなーと思いつつ、どうなることやら。楽しみです。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
◇Aikoさん
着物ひよこ同士よ♪
なんとなくなら着られるんですが、一度基本を知っておきたいと思って申し込みました。
よそいきというより、カジュアルに着たいんです。
イメージは町娘風。織りの縞柄の着物とか小粋に着てみたい。材質も、木綿とか洗える感じで。
小物もいちいち買うと高いけど、手作りすればより個性的になりそうだし。詩乃部長を見習ってなにか作りたいとも思ってます。色あわせとか考えてるだけで楽しいです。
投稿: しづく | 2006/09/20 22:40
Shiduku-san!!
Kituke kyousitu Yokatta desu-**
Ou-en site imasu.
Issyoni Tanoshiku (-taisetu*my pace-)
Kimono wo Tanoshimi masyo./~~
投稿: K.Aiko | 2006/09/17 17:46