欽ちゃんの矜持
昨晩から今朝にかけて、話題になっているスポーツニュース。
社会人野球チーム「茨城ゴールデンゴールズ」が、所属選手の不祥事で解散。
涙目の欽ちゃんを見ていて、胸がつまった。
「ああ、これは欽ちゃんの矜持なのだ」と思った。
コント55号はわたしの子ども時代、みんなで見ていたお笑いスターだった。
コント55号は、シモネタはやらず、子どもからお年寄りまで楽しめるお笑いをめざしていたのだ。
いまは、仮装大賞での欽ちゃんが有名だが、子どもへの目線は常にやさしい。
彼が、少女への犯罪を許せないと思うのは、道理だ。
いままで、彼が大事に貫いてきたものを、汚す行為だ。
世間では、「判断が早すぎる」「そこまでしなくても」という声も聞く。
でもわたしはそうは思わない。
即断で、「だめだ!」と感じたのだろう。
Y氏(まだ刑が確定してないので)も、まわりの反応で初めて自分のやったことの大きさに気がついたんだろう。
ばちん、とびんたされて目が覚めたみたいな。
いまの時代、人は自由に生きていいんだと言われる。
もちろん、わたしもそう思う。
だけど。
ルールには縛られているのだ。
そして、人の矜持にも。
やっていいことと悪いこと。
それを欽ちゃんは、Y氏にびしっと教え込んだと思う。
今後球団がどうなるのか、結局またやり直すのかはわからない。
それでも、欽ちゃんが即「解散! ごめんなさい!」といったことは、大きなルールの鮮やかな一線になったとわたしは確信している。
他の人のことも考えろ、とか、周りの応援してる人の気持ちとか、欽ちゃんは苦しんでいる。
たぶんしばらく苦しみ続けるだろう。
その一線を守るのは、いつだって苦しいことなのだから。
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コメント
◇eQさま
コメントありがとうございました。
仕事が立て込んで、頭痛に襲われ、あげく父の入院とばたばたです。(父の入院はめずらしくないのです)
>世間のことを教えてくれる親方
そう、そう! 同感です。
ジダンも罰金+社会奉仕だったように、Y氏もなにか社会奉仕のような罰を受けて欽ちゃんの気持ちに少しでも答えてくれたらいいなーと思うのです。
投稿: しづく | 2006/07/26 13:31
そうですね、しづくさん、私もニュースを見た時、すごく辛くなりました。欽ちゃんの辛さが、ひしひし、じわじわと伝染してくる。
若手を育て続けた欽ちゃん、Yなんか切捨てちゃえば良かったんだ。野球を汚した、犯罪が許せなかった、そういうことももちろんあったろうけれど、きっと欽ちゃんは、自分の身を切ってまで、Yに罪の重さを教えたんだ。
なんて、自分の思い込みかも知れないけど、いまどきそんなにまでして世間のことを教えてくれる親方なんて、いなくなってしまった気がする。
欽ちゃんって、それが出来る人なんだと、私は思って、それが出来てしまうがために、今も噴き出す血に耐えてるんだろうなぁ。
やりきれないっす。
投稿: eQ | 2006/07/22 21:28