読書ノート『High and dry(はつ恋)』
連休だが、家族の動きに合わせて動く通常の土日と変わらない。
図書館で、たっぷり本を借りてくる。
『High and dry(はつ恋)』 よしもとばなな著を読了。
「High and dry」って、船が岸に乗り上げてしまうことから、何かに行き詰ってるとか、困った様子を表すことばらしい。
主人公夕子さんは、14歳の中学生で、29歳の絵の先生をしてるアーチスト、キュウくんに恋をする。
年齢を超えた二人の絆とか、お互いの母親の存在とか、すっくとしていていい。
心の中で祈ってたり、感じていることをこんなふうに伝え合える関係を持てること。
夕子さんのお母さんは、他人と思えない。
自分の娘が、何かに迷ったとき、きっぱりとわたしの考えを話せたらいいなと思う。
いや、話さなければいけない。
ばななさんの本は、ずっと継続的に読んでいる。
お子さんが生まれたこともこの本の中に流れている考え方に、反映されているような気がする。
以前の作品からすると、どんどん澄み渡って、的がしぼれて、うつくしいラインがくっきりと描かれている。
ところでこの本の装丁というか、イラストはめちゃくちゃカラフルで、まんがチックだ。
この主人公のかわいらしい迷える魂を、きらきらのポップさで、祝福したかったのかな、と思った。
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