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2005/12/06

矛盾にまみれて生きるのだ

このところ連続して起きた、小さな子を殺した犯人が憎い。
自分の利益のために、多くの人を路頭に迷わせた建築士が憎い。

憎いという感情ほど、自分をむしばむものはない。

憎むことが自分を鬼にさせ、人にも襲い掛かる。
被害者が加害者に。加害者が被害者に。第三者が加害者に。

いっときメラメラと燃えたら、ふーとため息をつく。
日常の雑多なことへとまぎれていく。
憎しみを持ち続けながら生きられない。

  自分や人を
  憎めば
  魂がにごるでしょう
  許してあげて
  いつか 忘れて
                (むさしの出詠歌)

偉人は言った。

罪を憎んで人を憎まず

それでも。

自分の子どもがあんなふうに殺されたら、犯人をぜったい探し出して殺してやりたいと思うだろう。
それがかなわぬとも、化けて出て、一生呪ってやる。

  死ぬときは
  愛のためと決めている
  その日まで
  この胸の野獣一匹
  生かしておく         


どちらもわたしだ。
憎しみは自分を滅ぼすと思うから、憎しみを爆発させるときが死ぬときだ。
できれば憎しみでなく、愛情を爆発させて死にたいものだ。
嗚呼。

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