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2005/07/29

脳内現象

茂木先生の本は、もう一冊借りていた。
こちらは、『脳内現象 <私>はいかに創られるか』 NHKBooks 日本放送出版協会 2004

『スルメ~』もまだ読み終わってないのだが、こちらはどんな本だろうと軽く読んでるうちにおもしろくて30ページくらい読んだ。
前回のお台場のセッションででた話にかかわる記述もあり、復習にもなった。
それにしても!
アンダーラインをひきたい言葉がいっぱいある。

他者に真剣な関心を向けないならば、世界にあふれる驚異に目を閉ざすことになる。他者への無関心は、科学する心を育む上での最大の敵なのである。

無関心は愛の対極。してみれば、科学は愛ではないか。

科学は、世界を客観視する態度という芸術なのである。

おお、しびれる。
客観視するには、冷静さとか公平さとか素直さ、純粋な気持ちが必要じゃないかと思う。
茂木先生の目をみたとき、感動したのは、この純度の高さからだと確信した。

世界観の転覆は、しばしば、あまりにも当たり前すぎてそんなことを疑問に思うのはおかしいのではないかと思うようなことを問い直すことによって始まるのである。

どうですか? あなたもしびれませんか?
わたしだけですか?

理系の人の文章って、なんでこんなに気持ちいいんだろう。
ストレートで、ごまかしがなくて。
読んでいて気持ちよくて仕方がない。

小説のナイーブな表現も好きだけど、たまにいやになって、こういう本が読みたくなる。
論理的で、理路整然として、うつくしい。
そして、あたりまえをあたりまえと片付けない姿勢は、自分も取り入れることができる。
別に科学者にならなくったって、できることはいっぱいある。
この気持ちよさが、たまらない。

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コメント

◇純さま
 しびれ組申告、ありがとうございます。(*^^*)

>五行歌は哲学も科学も芸術もこなすよなぁと思ったり。

 そうですね。「すべての道はローマに通ず」
 茂木先生の好きなところは、科学分野だけじゃなくて、哲学や芸術のアプローチもしていて視野がすごく広いのです。
 ユーモアもあって、熱くて、冷静で・・(以下略)

>しかし、理系に囲まれて育ち生きていると偶につらくもなりますよ?(笑)

 うふふー。わかるー。
 甘やかしてくれないからねー。
 そういうときは文系的な何かにすりすりするのさー。

投稿: しづく | 2005/07/31 11:17

しびれました。
安易なコメントですみません。(笑)
しびれたときはかえって何も言わないほうがいいかもしれない。

ひとつだけ。
三つ目の引用で「影はなぜ黒い」を思い出しました。
五行歌は哲学も科学も芸術もこなすよなぁと思ったり。

>理系の人の文章って、なんでこんなに気持ちいいんだろう。
>ストレートで、ごまかしがなくて。
>読んでいて気持ちよくて仕方がない。

ものすっごくわかります。←ちいさい「つ」がポイント。
しかし、理系に囲まれて育ち生きていると偶につらくもなりますよ?(笑)
ストレートでごまかしがないから。
おっと余計なことを。(*^_^*)
どろん。

投稿: 純 | 2005/07/30 21:45

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