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2005/02/16

CAPA IN COLOR と出会う

行ってきました。
平日の雨の日にもかかわらず多くの人が見に来ていました。
年配の男性の方が多かったように思います。
以下レポート。

60年間眠っていたとは思えない、鮮やかな青・青・青。
1941年大西洋護送船団に同行した写真は、空の青、海の青のもとで、働く船員や兵士を映し出している。
空や海だけ見ていると、美しさそのもので、24時間見張りをしている乗組員たちのときおり見せるつぶやくような表情を捉えている。
また戦地の中の、民間人や子どもたち。ふつうに生活している人々をもそのフレームに取り込んでいる。
大草原で草をはむ牛たちのうしろに、戦闘機がある。
ことばじゃないのに、語りかけてくる多くのこと。

戦争のために働く人。戦闘機の整備をするひと、合図を送るひと、出動前のパイロットの姿。
人々の顔に、生き方がそのままあらわれている。
「なんのために、だれのために闘ったの?」
写真の中の人たちに、問いかけたい気持ちになった。

戦争写真以外にも、作家ヘミングウェイ親子を撮ったり、1954年毎日新聞が『カメラ朝日』創刊の記念で、キャパを日本に6週間招待したときの写真もあった。1954年というと、わたしの親がまだ10代の頃だ。
おかっぱ頭。割ぽう着。ねんねこおんぶ。お祭り。
カラーで映し出される日本があった。

その翌年、キャパはインドシナ(現ベトナム)での取材中、地雷にて死亡してしまうことになる。
地雷・・・。彼の命を奪ったのは地雷だったのかとショックを受ける。

写真のほか、中でVTRの上映があり、外にでると売店で、「CAPA in Love&War」というキャパの自伝的ドキュメンタリーのDVDを販売上映していた。つい足を止めて見る。多くの友人達の証言や写真、フィルムも入っている。
戦争写真家として有名になり、一時は離れていたこと。マグナムという世界的な写真家集団を結成し、ネガを自分達で管理することで、ひとつの雑誌にしばられず仕事ができるようになったことを知った。

売店で絵はがきと、文庫版の『キャパ その死』R・ウィーラン著、沢木耕太郎訳、文春文庫を買う。
これは3分冊の最後の一冊だが、ぱらぱらと見て、いちばん知りたい彼を知ることができそうだったので。
あとでじっくり読もう。


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