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2004/11/28

本がささやく

 私は本屋さんで不思議な体験をすることがある。
 本をぱらぱらと立ち読みしているうちに、「わたしを買って!」と本がささやくのだ。
 いま、買わないと後悔しそうで、内容も全部読んだわけではないのに、なんだか私にすごく必要な本だという予感がズキズキする。
 こうして手に取った本に、「ジョン・レノン─ALL THAT JOHN LENNON」 北山修ほか著、中央公論社がある。1981年に発行されたこの本を見つけたのは、学生のときで、近所の古本屋だったと思う。この本は最初からわたしにささやきかけてきた。そして今2004年、手に取り読み直している。

 もう一冊は「李白詩選」 松浦友久編訳、2001年岩波書店。これは最近見つけた。一度李白を読んでみたいと思っていたが、図書館で見つけられずにいたものだった。

 先日旅先で出会った本も、ささやいてきた。実はその旅先の宿にこの本が置いてあって、手遊びにページを繰るうちに、ふるえるような気持ちになった。この本が語ってくれることが、将来の私にとって、光となるような予感がした。そして今日、その本をネットで注文した。
「白洲正子への手紙」 文化出版局

 こうやって並べてみると、すべてに伏線がある。日ごろ興味を持っていること、気になってること、誰かが良いと言っていたこと、そういった思い、知識、記憶の伏線があるからこそ、それに出会ったとき、何かがささやいてくれるのだ。大事なのは、そういうアンテナをたてておくことかもしれない。そしてそれに何かひっかかったら、ためらわず捉まえること! いつだってチャンスの神様は前髪しかないのだ。

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2004/11/25

Give Peace a Chance

ひとりひとりが「夢」を持つこと
それが世界を変えてゆく力になる
       ─ オノ・ヨーコ

♪All we are saying is give peace a chance・・・
アタマの中でリフレインする。
2004年10月14日、日本武道館で行われた「Dream Power ジョン・レノン音楽祭2004」をTV録画で観た。
わたしは行くべきだった。
なんとしても行くべきだったんだ。

次々に登場するアーティストが、ジョンのナンバーを歌い上げてゆく。途中で「あなたとジョン・レノン、ビートルズの出会い」のようなインタビューが入る。それぞれに思いいれを聞かせてくれる。
とにかく参加ミュージシャンがすごい!
うまい!
鳥肌がたつ!
特に宇崎竜童のユニットが素晴らしかった。
マンドリンというのだろうか、琵琶のような楽器、叫ぶバイオリニスト、アフリカっぽいパーカション。
めちゃくちゃアジアンテイスト。めちゃくちゃエモーショナル。
その歌は、「You've Got to Hide Your Love Away」
ツインギターが印象的な、一聴で心を奪われる、フォークロアなメロディの曲だ。
ジョンのかすれたような骨太のボーカルを、宇崎流にアレンジしてみせた。

♪All you Need is Love~
フィナーレは観客、参加者全員に配られたというオノ・コードというペンライトを灯し、みんなで歌う。
オノ・ヨーコも登場し、歌い踊る。
♪Love is real. real is love~
♪Imagine all the people Living life in peace~

「戦争をするよりも
 愛し合おう」   
     ─ ジョン・レノン

ジョンの詩はシンプルだ。
まっすぐに心に届く。
それが演奏、ボーカルによりエモーショナルになる。
ドリーマーと笑われても、信じることから始まるのだ。
All you need is love なのだから。

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2004/11/22

メインマシン故障?

今朝からマイPCが、電源を入れても、何も出ないのです。(T_T)
今サポート問い合わせ中。
しばらく携帯とサブノートでしのぎますが、必要最小限度の活動になります。
よろしくです。

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2004/11/21

カネで買えないものなどあるわけない

 いやー言ってくれちゃいますね。ホリエモンこと、ライブドア社長、堀江貴文さん(32歳)。
 2004年11月20日(土)朝日新聞「be on Saturday」の一面をあけると、このセリフと不敵な笑みの顔写真が飛び込んできた。
 彼の最近の動向はお茶の間のみなさんにもあれこれマスコミから流れてきていることでしょう。この割り切り、言い切りが気持ちよい。「おカネで買えない価値がある」なんていうのは、逃げだと言い切る。
 一方小学生のとき、親が自分に生命保険をかけたと聞いて、「何で命に値段がつくんだ!」と憤ったエピソードも掲載されている。カネとの格闘の原点だと。
 
  ◆ ◆ ◆

タイトルの発言について、わたしも少しそうかもしれないなと思う。でもちょっと違うかなとも思う。
「あるわけない」けど、「買っちゃいけないもの」はあるんじゃないか。
「あるわけない」けど、「あえて買わないもの」もあるんじゃないか。
貨幣という価値観はシビアに平等だ。きれいな相対評価だ。
この不安定な世の中を、ぐいぐいとわが道を行く、ホリエモンは、そのたくましさにおいてやっぱり魅力的だといわざるを得ない。相対評価の中で、勝ち抜く基礎体力がある。若者にとっても社会にとっても救世主となりうるのではないだろうか。

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2004/11/19

歌会の近況報告

 明日は歌会だ。
 午前中にひとつ用事があり、それが終わり次第そのまま電車に乗っていく予定。(間に合うかなぁ)

 歌会が始まる前に、各自近況報告の時間がちょっとある。
 歌会は一ヶ月に一回なので、近況といっても幅広い。
 いちおう何を話そうか考えていくのだが、私の場合、ブログと内容がだぶってしまうことがしばしばある。
 何が問題かというと、近況報告や、ブログに書いたことが歌に投影されていると、「この歌はしづくさんのだ!」と察しがつくではないか。そういう察しがつくのは、つまらないと思っている。先入観なしで読んでもらいたいのだ。歌会では。
 それに歌会の出席者がみなさん私のブログを読んでるわけではないのだが、同じ話を2回聞くのはやっぱりおもしろくないだろうと想像してしまう。

 でも、このあいだの「たこやきとblog」にも書いたが、「おお、そうだそうだ」とひらめいたときが一番誰かに告げたいときである。だからがまんするのも体に悪い。ぐるじい。
 2つあるうちの1つだけ書く。

 今は12月号の入稿直前で、伊藤赤人さんの五行歌集『望郷の丘』の書評を校正していた。みなさん思い入れも深く、ひいている歌もよく、おもわず泣いてしまった。そして明日の歌会のため昨日メールで送った自分の歌が、むしょうに恥ずかしくなった。「こんなふうに心の底から歌ってないやん!」もっともっと深いところから詠わなくてはだめだとがっくりきていた。
 それをすみれさんに話すと、「わかるわぁ~」となぐさめてくれた。自分も同じように思ったと。先生にそのことを話したら、歌はそれぞれが持っているもので詠うのだからいいのだ、みたいなことを言われたという。
 そうなのだ。どんなに他の人の歌が素晴らしくて、うらやましくても、わたしはわたしの歌しか詠めない。そこで自らと戦うしかないのだ。へなちょこの歌も含めて。
 赤ボールペンを握りながら、仕事に戻る。歌を読んで泣ける職場でよかったなーとしみじみ思った。

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2004/11/15

モブログ.テスト

携帯から投稿できると知り、テスト中。
とりあえず、今日は内視鏡(胃カメラ)飲んできます。(;_;)

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2004/11/14

11月の新宿大通り

 今日はいくつかお買い物があったので、つがいで新宿にいった。
まずはビッ○カメ○にて、プリンタ用インクカートリッジや用紙などを買う。わたしは今「iPod mini」がむしょうにほしいほしい病にかかっている。ディスプレイされてるところで、しげしげ観察。「いいなーこれ。」お値段がちと高いけど、クリスマスだし? 買っちゃおうかなーと思いつつ、今日は下見だけ。

    ◆ ◆ ◆

 新宿通りは日曜で歩行者天国。いろんな大道芸や、パーフォマンスのひとだかりがある。
 つぎにめざすは三越に入っているジュンク堂書店新宿店。最近オープンして、蔵書数日本一?!とか。いかねばならぬいかねばならぬ。ここでいくつか発見があったので書いておく。ちなみにジュンク堂書店ははじめて。

◆BGMがない
  これは非常にいい。静かだ。立ち読みに没頭できる。<オイ!

◆平積みがない
  つまり書架が図書館のように高くてまっすぐ。ひざあたりにでっぱらない。おそらくこの書架の採用により蔵書を増やしたと思われる。

◆ムック系のバックナンバーがおいてある。
  これはいい。おもわず買った、KAWADE夢ムック岡本太郎。

  そのほかのお買い上げ。 年賀状用版画の本、HTMLデザイン辞典、スタイルシート辞典。ちょっとCSSの勉強をしようと思っている。

◆8Fのすみにカフェがあり、チーズケーキがおいしい。
  チーズケーキ、ちいさいけど150円。おもわずおみやげにも買う。<るすばん用。

◆椅子が適度にある。
  ちょっと座り込んで本を読んでる人多数。一日いられそう。<オイ!

 というわけで、とっても気に入りました。ついつい財布が軽くなる罪な本屋がまた増えた。

   ◆ ◆ ◆

 通りにでると、デパートはクリスマスのデコレーション。この時期の華やぎはキライではない。
 花園神社では、お酉さまで出店がでて、大変にぎわっていた。
 出店のにおいの誘惑をこらえながら、帰宅。


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2004/11/13

盲人と音声携帯電話

今日はいつものパソボラに行ったのだが、生徒さんが2人しか来られなかった。
その代わり、障がい者による携帯電話の使い勝手についてインタビューしたいという方がいらした。彼はいろんな障害を持ってる方へインタビューし、要望などの声を集めて、その結果を携帯電話の企業に提案するお仕事をしているらしい。というわけで、今回はわれらが視覚障害福祉協会へいらっしゃった。
集まった5人の盲人の方は、全員音声ガイドのついたD社の携帯電話(以下音声携帯)を持っている。現在の音声携帯では、受信したメールを音声で読み上げることはできるが、入力時に問題があるそうだ。

例えば、音声ガイドのついたPCだと、「h」「a」と入力すると「は」と発音してくれる。
すなわち、自分がいま打ち込んだ文字が何かすぐわかる。ところが、音声携帯のメールでは、入力時にまったく音声ガイドがないため、「4」のボタンを2回(h)、「2」のボタンを1回(a)と押す。押すボタンと押す回数を全部記憶しておき、文章の最後まで文字通り「闇雲」に打ち込む。

文章の確定をした段階で、初めて、全文を読み上げられ、確認できる。間違いがみつかっても、それがどこの位置か探すのは不可能である。結局全文打ち直すという。
一番多かった要望は、「一文字ずつの音声ガイド」と、現状のモードの音声ガイド「数字」「アルファベット」「ひらがな」「カタカナ」など。

そのほかにもいろんな声がだされ、インタビュアーの彼は熱心に聴いてくれてまとめてくれるとのこと。
開発には、やはり使う人の声を反映するのは必須だ。使い勝手のいいものができるといいなと思う。

   ◆ ◆ ◆

帰りは、Mさんといっしょに駅まで行った。Mさんは左利きだったので、右側に立つ。ちょっと慣れなくてへんな感じ。
ホームまでいっしょにガイドしたら、「イシイさんとはよく会うので、渡してなかったけど・・・。」と一枚のカードをくださった。見知らぬ人にガイドしていただいたとき、お礼に渡してるのだという。
名刺大に二つ折りにしたカード。
表はMさんの名刺(点字付)、裏は「Thank you for your kindness」とその点字。
thankyoutenji.jpg

中を開けると、左には俳句。右側にメッセージがあった。
oreicard.jpg
あなたのような優しい方のお陰で、
目の見えない私も自信を持って一人で行動できます。
どうもありがとう。

ちょっと涙ぐんだ。ありがとうをありがとう。

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2004/11/12

「五行歌」2首追加。

9月、10月の分一首ずつアップしました。
文字も少しでっかくして、MS明朝にしてみました。
Macの方はどのフォントになるかは謎。

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2004/11/11

Sorry Everbody.

某サイトで紹介されていた、アメリカを二分割する平和をめざす人々のメッセージ。
49% of us did't vote him. そうだよ。そうだよ。
しづく、号泣だす。(;_;)
百聞は一見にしかず。↓
Sorry Everbody Home
Sorry Everbody First
Sorry Everbody 49
160 I'm Sorry World

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2004/11/10

たこやきとblog

太極拳の帰り、たこやき屋さんの前を通る。
わたしは屋台に弱い。
今日は誘惑に勝てず、「大ダコ1つください」とお兄ちゃんにオーダー。

ここのお兄ちゃんは、客を見るときおどおどした目をする。
一瞬、「何か問題が?!」とこちらが不安になる。
しかし、大ダコは鉄板の上に、いっぱい並んでいた。
「・・・(今のリアクションっていったい?)」

「ソースは何にしますか?」

「??」
よく見るとガラス戸に「しょうゆマヨ、ソースマヨ、しょうゆ、・・・・・etc」と書かれていた。

「ソースとマヨネーズで」

こうして無事にたこ焼きはわたしのものになった。
たこ焼きを買った以上、すぐに食べねばなるまい。
こういうのは、できたてが一番おいしいからだ。
わたしは人通りが少ない路地にはいって、片手でパックを片手で竹串を持ちつつ、はふはふ食す。
とても全部は食べきれないので、半分でがまんしておく。

   ◆

家に帰って、残りのたこ焼きくんを食す。
それでもおいしいけど、外のカリっした感じはもうないのだ。
なんとなく、たこ焼きってblogに似てる、とおもった。

   ◆

昼のニュースを見ると、米軍によるファルージャ掃討作戦の報道で、「ザルカウィ容疑者は逃亡したようだ」とのこと。
じゃなんで、まだ攻撃してるんだよ~!
病院が襲撃されたり、子どもが殺されている。警察官が死傷している。兵士も死んでいる。
日本人人質が殺されたことも無関係ではあるまい。
テロリストは罰せられるべきだが、こんなやり方はひどい。
自衛隊は派遣期限がきたら、即刻帰国してほしい。
殺さないで。殺されないで。

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2004/11/07

秋をみつけた

家族と秩父の方へ一泊ハイキングに行ってきました。
330mの低い山ですが、見晴らしはよかったです。
kanetukidou.JPG

ざくろです。はじけきってます。
zakuro.JPG

なんの実かしら。小さくて紅い実がいっぱい。葉もうつくしい。
akaimi-up.jpg

二日目はライン下り。
senndou.JPG

秩父鉄道のSLに遭遇。見物のみ。
SL.JPG


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2004/11/05

しづくの本棚 『望郷の丘』 入荷!

伊藤赤人氏の五行歌集『望郷の丘』を入荷いたしました。
魂の五行歌、ここにあり。

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今日、じわっときたこと

今日、じわっときたことが二つある。

ひとつは、日本人初のNBAプレーヤー田臥勇太の素晴らしいデビューだ。
背番号1。他の選手から比べると、173cmはまるで小学生だ。
フリースロー、3ポイントシュート、アシストパスと、見事なプレーで、たったの10分間で7得点を獲得したという。

試合後インタビューされてる様子が、NHKの朝のニュースで写ったのだが、その表情はうれしそうでリラックスしてほんとうにいい顔だった。これが泣かずにいられるか!

もうひとつ。
今日、伊藤赤人氏の『望郷の丘』を手にした。「元ハンセン病患者が綴った魂の五行歌」と帯にある。
表現者は、魂の底から訴えたいことを持つとき、最高の表現者となるのではないだろうか。
作者自筆の書のページもふんだんにある。1ページ、1首。
434Pのこの分厚い五行歌集の重みにふさわしい、作品たちである。
(しづくの本棚へも入荷いたします♪)

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2004/11/04

And Your Bird Can Sing

あなたは
鳥なのだから
おうたいなさい。

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2004/11/02

ある秋の日

彼女の叫び声がいまでも耳にやきついている。

受け入れられるはずのない死が
そこにあった。

つねればいまにも起き上がりそうに
安らかに眠った顔が
そこにあった。

彼の棺には
嗚咽と
涙が
いっしょにしまわれた。

するすると運ばれた棺は
お経とともに扉の向こう側へと消えた。

外はあかるい秋の日射しに満ちていた。
ぬれたハンカチを握り締め
ぼんやりとたたずむしかなかった。

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