セカチューを読む(一部ネタバレ&セカチューファンごめん)
セカチュー=『世界の中心で、愛をさけぶ』 片山恭一 小学館 を読んだ。
読み始める前から、だいたいの筋はわかっていた。正直、ありきたりのプロットだと思っていた。昔から何度となく繰り返されているテーマだから。たまたま娘が友だちから借りてきたので、ついでに読ませてもらったのだ。
この本はいくつか特徴がある。そのことを書こうと思う。(ちなみにTVドラマも映画も見ていない)
1)文章のセンテンスが短い。
イメージを重ね合わせるようなリリカルな文章だ。心理描写も風景の描き方も、抽象的できれいだ。
2)会話文がおもしろい。
17才の高校生の会話って、こんなふうに話すのかなぁ。誰に聞かれてるみたいに話してる。
っていうか、会話がすべて芝居のセリフみたい。
3)登場する大人がやたら物分りがよい
17才の娘の恋人に対する接し方とか、あっさりと孫に100万渡す祖父とか。
全体的に、はじめからドラマの脚本のようなお話だ。これをルックスのきれいな若者が演じたら、絵になるだろうなーみたいな。
でも「じゃー泣かないでよんだんかい!」というツッコミには、ノーコメントで。

私が中学生の時、あこがれていた先輩が白血病で亡くなった、と聞かされたのは高校2年生のときだった。
大学受験の健康診断でわかったという。入院してから2ヶ月だった。その話を聞いた時には、すでにお葬式も終わった後だった。
わたしは朔がうらやましい。
あんなにたくさんのふれあいを持てて
あんなにたくさんのことばを伝えられて
わたしは朔がうらやましかったんだ。
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コメント
ゆっこは、セカチュー@ドラマファンだったよね。
三浦友和は、赤い疑惑シリーズを連想してしまうな。<古!
先輩とは、高一のとき、友だちの文化祭で再会したんだ。それまで忘れていたのに。そのときどうしても話しかけられずに、帰ってきちゃって、後ですごく後悔した。
にこにこ笑ってたあの姿は、ずっと焼きついてるよ。
投稿: しづく | 2004/10/04 16:46
そっか、読んだんだね。
私はTVドラマしか知らないの。
両方知ってる人に言わせると、TVのほうが良かったと。
小説の朔太郎はもっとドライだとか言ってました。きっと文章が短いせいもあるのかな。
しづくはそういうことがあったのですね。
朔ちゃんは立ち直るのにあんなに時間がかかったけれど、
本当はきちんとお別れすら出来ない人もいっぱいいるのだろうね…。
投稿: ゆっこ | 2004/10/03 22:05