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2004/08/21

江戸川乱歩と大衆の20世紀展

なんとか予定がついたので、行きたかった展示会へ行く。
池袋の東武百貨店でやっている「江戸川乱歩と大衆の20世紀展」だ。
思いのほか人が多くてびっくり。開催期間が短いせいだろうか。(8/19-24)
年配のかたから20代くらいの人まで、年齢層は幅広い。

入り口ですでに行列&ひとだかり。
ひとだかりの方は、「怪人二十面相」の紙芝居だった。土日限定らしい。

乱歩の愛用品、肉筆原稿、書簡などとともに、当時の時代背景の紹介とからめ、いかに乱歩の作品は、時代の流行とか大衆の要求にマッチしたものを作り上げていたかが感じられる。
乱歩という人は、とても几帳面だ。蔵書の整理の仕方、トリックの分析しかり。
また、猟奇的な作品と反して、読者との交流を大切にして、少年少女ファンともよく交流し、家族思いの一面も垣間見ることができる。

もうひとつの目玉は、立教大学にある旧江戸川乱歩邸と「幻影城」と呼ばれた土蔵公開である。
東武の会場から、けっこう歩くのでめげそうになるが、「コレを見ずしてなんとする」と妙な使命感にかられ、場所を探す。
なんとまあ! ここもすごい行列。
1時間待ちといわれ、ビデオをみる部屋で待つことになる。(このへんは親切だ)
あこがれの?土蔵は、ほとんど書架で埋まっており、乱歩の膨大なコレクションである。
入り口にガラスがはまっていて、中をのぞけるだけ。
もっとゆっくり背表紙をみたいなぁ。
それでもかすかに香る木の香り、薄暗いオレンヂ色の照明に浮かぶ本たちのかもし出す雰囲気を味わえて、どきどきした。土蔵の壁や、樋にもなんとなくさわったりして。

庭には、書斎も公開されている。洋風のソファとクッションがならびんだ豪華な趣味のいい部屋だった。
庭にでて、いくつも蚊に刺されてることに気がつく。
江戸川乱歩邸の蚊、だと思うとあまり腹が立たない。

待ち時間が長かったせいで、お茶も飲まずにあわてて帰宅する。
それでもなんだかやりたいことをやれた満足感があった。


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