”ひんやり”とした性の歌
昨日はAQ歌会だった。
その中で、仁尾さんが斬新な性の歌を出した。
放 終 動 握 枕 す わ く っ の る と て 裾 仁 と 強 い を 尾 く る 握 智 る
AQで性がテーマになった歌が出ることが最近はほとんどなかったので、正直みんなピンとこなかった様子だった。
採点後、本人からのコメントを聞いてその意図するところに圧倒された。
仁尾さんの意見は、「これまでの五行歌では書かれてこなかった性の歌のジャンルがある気がする」というものだった。
性はもっと広いものなのに、ある一点に集中しすぎてるような気がすると。
だから僕は「色気のない性の歌」を詠いたい。
それを聞いた後、一人で電車で帰り、ふとんの中でもそのことを考えていた。
仁尾さんの「性はもっと広いもの」ということばが、自分の中で響いていた。
私にとっての性は、どこか”しーん”として、”ひんやり”としたものを含んでいることをずっと感じていたからだ。
それは熱いものでも、はじけるものでもなく、堕ちるものでも、狂うものとも違っていた。
”しーん”として、”ひんやりとした”性の歌があったのなら、それに出会えたとしたら、私はたぶん泣くだろう。
熱い涙をぼろぼろ流して、泣くだろう。
(注:仁尾さんの歌の掲載に関してはご本人の了承をいただいております。仁尾さんありがとうございました。)
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