溺れてはいけない
夏である。
ミステリーである。
江戸川乱歩である。
7/28は、乱歩の日(乱歩の忌日1965)だそうだ。
江戸川乱歩関連イベントが東京の各地で開催される模様。
http://www.e-net.or.jp/user/stako/rikkyo1.html
そんなこんなで、毎日夜ふとんの中で読む一冊を選ぶのだが、このところのお供は江戸川乱歩。
代表作は映画やドラマやアニメにもなってるので、筋書きはわかってるものが多いとはいえ、何度でも読み返したくなる魅力がある。
昨晩読んだのは、「一寸法師」。
謎の男一寸法師、山野家の美しい後妻、義娘の失踪、バラバラ死体。
きわだったキャラクター、2転3転するストーリー展開はさすがだ。
乱歩自身は、この小説の内容が不満で休筆宣言をしたらしいのだが、朝日新聞に連載されたという知名度もあり、代表長編とされている。
今の世の中だと、こんな猟奇的な作品は青少年への影響が心配されそうだ。
乱歩の猟奇的、幻想的、恐怖小説のたぐいは、大人のものだ。
普通に生活してる市井のものだと思う。
毎日の生活の中に、ちらりと見え隠れする、欲望や恐怖を幻想世界で解き放ってくれるものなのだ。
溺れすぎてはいけない。
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