2009/11/10

失うことを知ってるラブソング

いつものお風呂タイムに、J-Waveから流れてくる曲に手が止まった。
えーこれ誰? これ誰? と思いながら耳を傾けて、最後のDJの言葉を待つ。
サンボマスター ラブソング

「えーサンボマスターかー、えー山口さんなのー!」(絶叫)

かすれ声がやばい。素朴な歌詞がやばい。メロディがやばい。
YouTubeで確認したら、そうだ、やっぱりサンボのメロディラインじゃん。
心鷲掴み。

そう、大好きな人を失くす心がそのままあったから。
わたしの中で、もう、山口さんはミスチルを超えたかもしれない。

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2009/11/08

「本のしごと・トーク」 に参加してきました

神保町でデッサン教室の後、平安工房というふだんはオーダーメイドの家具屋さんで展示会があって、その一角を使ってトーク会がありました。

「第19回 本のしごと・トーク/99人のデザイナーとつくる未来の本 ・ 萩原 修」

第19回のゲストは、デザインディレクターの萩原修さんです。「つくし文具店」「コド・モノ・コト」「中央線デザイン倶楽部」「かみの工作所」などの独自の活動をはじめ、常に複数のプロジェクトを抱えている萩原さん。その中に、「未来本」というものがあります。これは、99人のデザイナーとつくる未来の本、という壮大な本づくりのプロジェクトです。(案内より引用)

 「本のしごと研究室」 という(名前に惹かれる)ところで企画されていて、たまたま神保町に予定があって、時間的にもちょうど行きやすかったし、テーマに興味があったので、萩原さんのことは全く未知数のまま参加していました。
ほかの方は、つくし文具(デザイナーもののオリジナル文具などがあるらしい)や、中央線デザイン倶楽部のかたとか、スタッフの方もたくさんいらしていた。

 荻原さんの本づくりとは、出版社や版元に制限されず、デザイナー、カメラマン、編集、が集まって自由に本づくりをしてみたいというところから始まったようだ。
 見せていただいた本には、建築とか、工業デザインなどの作品の写真とそれぞれのデザイナーの制作の背景とかコンセプトとかの文章が見開きになったような形になっていた。作品集の意味も持っているが、読んだ人が読んで終わりというだけでなく、その先へつながるようなものが作りたい、という言葉が印象的だった。

 「デザイン、デザイン、ってあまりいいたくない」
 「アートブックにはしたくない」

ありそうでなさそうな本、それがチャームポイントだな、と思った。

会場となった「平安工房」は、もともと製本所だったそうで、かなり奥行きのあるひろびろとしたスペースがある。
壁や天井のつくりが、レトロでいい雰囲気。そこにいろんなクリエイトをしている仲間が集まって・・・・うん、なんかできそうな気がしてくる。
トーク会のあとには、「給食」といいつつ、すてきな手作りのおつまみが並んだ。

周りの方2-3人と名刺をかわし、またご縁があるといいな、と思った。

平安工房 http://www.heian-kobo.co.jp/

本のしごと研究室 http://honten.chub.jp

つくし文具店 http://www.tsu-ku-shi.net/

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2009/11/06

探偵Xからの挑戦状! 「殺人トーナメント」

NHK水曜日深夜に放送されている「探偵Xからの挑戦状!」を録画して見ている。
携帯小説とコラボだが、放送だけでも推理可能。
推理は、携帯から投票でき、前篇が問題編、後編が解決編になる。
次回11日が「殺人トーナメント」」の解決編で、今は、予想投票期間。

今回は、断片的な条件から8人の暗殺者から殺人トーナメントの優勝者を見つける。
推理ロジックパズルのようなしかけだ。
条件を一生懸命表につくるが、穴だらけで全然埋まらない。

結局、3期から6期まで8この席に、条件に合わせて札を並べてみる方法をとる。
札によっては、名前が入り、条件(大阪・男)のみの場合もある。

3期 山崎、村越
4期 服部、門脇
5期 新海、飯塚(どちらかが愛知)
6期 大阪男、千葉男(柴田と芳賀)

チャンピョンは4期か5期なので、その中で勝ち残ってるのは「新海」。

ここまではなんとかできるが、その先は・・・・?

あとは佐分利が会ってる深倉澄子はすでに殺されていて、新海の変装。
佐分利を殺し、佐分利に変身して脱出・・かな?
井上夢人原作は、読んでないので、楽しみ。

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2009/10/14

【装丁】 『もの思いの論』

草壁先生著の『もの思いの論』、見本が印刷所から届いた。
ジャーン!
P1000233

けっこう分厚いです。10章あります。
一番心配だった、カバーの背幅と袖幅(折り返すところ)。実物をみてほっとした。

当初は、考える人のブロンズ像をデッサンして、ワイヤーイメージの抽象画に描き直したものを使おうと思っていた。今回、水源さんのイラストが入るので、合わせてみてるうちに、かち合う気がして、シルバーウィークをつぶしてもうひとつ案を1から作った。
わたしが最初に読んだゲラからも、進化していて、流れる思いのイメージ、思いをまとめ、自分の中心線を見出すことから、竜巻とか、渦潮のイメージが浮かんだ。
そこから色のコーディネイトとともに描いたカバー画がこれです。

カバーを取った裏表紙には、考える先生のイラストを。
P1000234

今回、月刊『五行歌』の五行歌日誌でおなじみの、水源純さんのイラストが10枚以上入っている。ほぼこの本のために描かれたもの。

「思い」「心」「精神」の違い。もの思いにより、自分をまとめ、より最高をめざして詩歌を書いていくこと。
草壁先生が語りかけるような文体で、日ごろおっしゃってることが、わかりやすくまとめられている。
わたしがいうのも手前味噌なのは十分承知だが、ぜひぜひおすすめしたい一冊である。

書籍データ紹介)

草壁焔太著
『もの思いの論-五行歌を形作ったもの』

第一章 思いとは
第二章 もの思いの具体例 五行歌で語る
第三章 思いの体系とその作り方、使い方
第四章 「思う」は内面を統合し、操る
第五章 古典にみる最高のもの-思い
第六章 実作が教えたもの-思いのたいせつさ
第七章 人間論
第八章 宇宙と人間
第九章 文化論
第十章 五行歌はなぜよいか

ISBN978-4-88208-097-8
税込 1,500円
市井社 
<近日刊、予約受付中> 

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2009/10/11

【読書ノート】1Q84 (読了の方のほうがいいかも)

村上春樹は何冊か読んでいるけど、特段好きな作家というわけではない。
この本がものすごいいきおいで売れたので、「そんなにメジャーだったけ?」みたいに思った。

物語世界へ引き込む力は申し分ない。
必殺仕事人青豆と、予備校講師の小説家卵の天吾の二人の主人公でテンポよく読ませる。
2巻の最後には、回収されていない謎が多く、先日、続編が書かれるとニュースでやっていた。

物語世界に身をおきつつ、リアルな村上春樹がこの作品でいいたかったことはなんだろうと考えている。

殺害される前のリーダーの言葉、こういうことが言いたかったのかな。
ものすごいふわふわのそう、大きな「空気さなぎ」の芯のところは、堅くて意外とシンプルなことなんじゃないかと想像している。

運命に対して、どう生きろ、というんだろう。
青豆は、自分で決断しつづけて、駆け抜けるように生き急ぐ。
一方の天吾は、まさに受け身で流され続けてるように見える。

どちらも正しい。といいたいのか。結論を求めるのは、愚かなことなのか。

物語の世界へ、強く引きずり込んでくれる作品は、やっぱり魅力的だと思う。
いろんな謎に包まれているけれど、その引き込む力は、一流の作品だと思った。

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2009/09/26

【読書ノート】正義のミカタ-I'm loser-

本田孝好著、双葉社。書き下ろし413P。

本田孝好さんの作品は、注目している。
タイトルの、「ミカタ」がカタカナなところ、サブタイトルが、「loser」なこと。うまいなぁ。

高校時代いじめられっこだった、蓮見亮太が、ひょんなことから正義の味方研究部に入部する。
その部では、大学内のいろんなもめごとを、正義感をもって対処し、やっつけていく。
敵か味方か、いろんな人物との出会いと騒動のなか、やがて蓮見亮太は、違和感をおぼえていく。

亮太が考えた末、部活をやめるといったとき、正義のミカタたちがしたこと。
それはとても正義のミカタでなんかなかった。
負けてるほうがほんものかもしれないと思わせた。
亮太は弱いけど強い。でもヒーローなんかじゃない。
すべてのいじめられっこが亮太になれるわけじゃないけど、別のものの見方を与えてくれるような気がした。

正義も振りかざして、人をおびえさせては、本質から離れてしまうってこと。
亮太は、自分なりのやり方を見つけることを選んだ。
どれが正しいとか間違ってるとか規制の概念に囚われるのではなく、自分で見つけることを選んだ。
そこがかっこわるい亮太を輝かせた、ものがたりの腕の冴えをまぶしくいとしく思った。

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2009/09/10

【読書ノート】 ま のすけさんの『おやま?! あ・ら・まっ!!』 

限定私家版 五行歌集 『おやま?! あ・ら・まっ!!』 。

奥付からみると、これが正式なタイトルらしい。
縦は文庫本とほぼ同じ長さ(148mm)で、横幅は、87mm。手に取ればしっくりなじむ。片手で楽に持てるサイズ。判形、軽さも手帳のよう。

最初の「おや?!」は、表紙だ。
すべすべする肌ざわりの紙に、タイトル文字がうすく削がれていて、裏側の透明シートがみえる。なんともめずらしい紙で、かなりお高いものだそうだ。

次の「あらま!!」は、左開きから読むと、8月に行った「五行歌七人展 『軋』展示作品集」であり、右開きから読むと、「限定私家版五行歌集」となっている造本の仕方だ。
見返しの色も左と右でそれぞれ変えている。
「うーむ」がいっぱい。
さすが紙フェチ。
「る・ぐらんふーる」初の出版物でもあるわけで、インパクトもある。

さて、そろそろ中身へ(笑)

展示作品集。いろんな紙のディスプレイとともに掲示されていた、歌たちとの再会。作者ま のすけさんのつぶやきコメントが楽しめる。左開きのため、縦書きも左から右へなったり、いろんな遊びがある。
<紙にできること>の言葉群には圧倒される。紙への愛情たっぷり。

五行歌集。
ま のすけさんもかなり作品があると思うが、ここに入ってるのは30数首。
ぱらぱらと歌をめくると、フォントがばらばらなことに気がつく。
使ってる書体名もひっそり書かれている。
書体見本も兼ねてる? 歌のイメージによってフォントを変えている。
隠しキーワードらしきものにもにっこり。(*^^*)

やわらかいうたいもあれば、硬質な視点が冴えるものもある。いろんな幅を持った方だなぁと感じさせる。30首のセレクトも、バラエティ豊かがコンセプトだったのかもしれない。
ま のすけさんの歌の魅力を知るには、まだまだ足りないし、もっと読みたいと思ってしまう。
以下は気になったお歌と、わたしのつぶやきです。

- * - * - * - * - * - *

誘蛾灯
命の果てへ
近づいて
そして途絶える
音ふたつ


◇俳句をたしなむ、ま のすけさんらしい1首。何気に七五調だが、歌の雰囲気と合っている。
音ふたつ、は、「じじっ」なのか、それとも2匹(二人)の道行か。
わたしは後者を連想した。諸行無常の響きなり。
でももしそれを告げたら、「いや、これは実景でして・・・」とにこにこされそうだけど。
実景を切り取ったところに、意味を見つけたがるのは人の性なのか。
深読みを想定してなくても、何かにぴん、ときたから切り取られたわけで。やっぱりそれは感度というか、センサーが働いてるのだ。
そして読み手のセンサーがまた、言葉から反応する。

- * - * - * - * - * - *

腐らぬもの
朽ちてなほ
地に残される
還れぬといふも
あはれ


◇なるほどなぁと思う。たとえばプラスチックゴミのようなものか。木の葉であれば、堆肥にもなろう。燃えないゴミは、いつまでたってもそのまんま。
作者は、朽ちること=還る、と捉える。これは生きとし生けるものへのやさしい視点であり、愛情である。
 まったく逆の見方もあるだろう。永遠に朽ちることのないものへのあこがれ。でもそれは、生命をもつものには不自然なもの。腐らぬものへの目線は、腐るものへの目線まで届いている。


- * - * - * - * - * - *

月の光に
銀色のあざを曝す
冷やかに
身の内の
水が沸き立つ


◇一読、よくわからないけど、すてきな雰囲気にのまれる歌だ。ま のすけさんは、ときどきこんなふうな抽象的な歌も書かれる。
月の光の下では、本来の色を失い、代りになにか別のものが見えてくるよう。
沸き立つものは、熱い思いか、苦しかった記憶か、それとも怒り?
「冷やかに・・・沸き立つ」だから、マイナスイメージのような気がする。
月の光がなくなり、日の光の前ではそのあざは見えない。
いつものように、明るく「おはよう」と言うのだろう。
ひとりぼっちの月夜でしか見えない「あざ」。誰しも持っていそうだ。


- * - * - * - * - * - *

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